「値ごろ感でエントリーしてなぜ悪い」では、本能に従って「割安」に感じるからといって、そのまま行動してはいけない事についてご説明しました。
では「本能」に逆らって、例えば寄りつき直後から「急騰」してしまって「実に買いにくい」ところで買えば勝てるのでしょうか?
確かに、
(1)「急騰した」–>「ちょっと下がった」–>「お買得かも」–>「買い」
(2)「急騰した」–>「ちょっと下がった」–>「でもまた上がって高値を更新した」–>「買い」
では、(2)の方が数段良いと思いますが、いずれにせよ「急騰した」という事実に問題があります。 例えば値幅制限の30%以上も当日に急騰してしまった株に今更飛び乗る価値があるのでしょうか?
株価は、上昇するにせよ下降するにせよ、エネルギーを必要とします。
「買いのエネルギー」 – 「売りのエネルギー」 > 0
なら上昇するし、逆なら下降します。
「買い」のエネルギーは、株価が上昇するほど小さくなる傾向があります。
誰だって「高く」買う事には抵抗がありますからね。
これを一般に「高値警戒感」などと言います。
それでも上がるのは、何らかの材料があって、現在の株価が「割安」であると知っている「確信犯」が値を吊り上げるからです。
「確信犯」とは、インサイダーだったり、機関投資家だったり、あるいは仕手かもしれませんが、いずれにせよマーケットに生息するデイトレーダー以外の種族です。
でもこうした確信犯がいつもいるとは限らないし、どこで「売り方」に急変するかもわかりません。
とにかく「急騰」すればそれだけ、上昇エネルギーは消耗していると考えます。
逆に「売り」のエネルギーは、株価が上昇するほど大きくなります。
だれでも、自分のポジションがプラスになれば、一刻も早く「利確」したいと思う事は既に述べました。
「急騰株」にうまく乗れたトレーダーは、「一刻も早く利確したい」という衝動と、「なるべく利を伸ばしたい」という欲望の狭間で、「手仕舞」の為の注文ボタンに指を乗せて、その瞬間を待っています。
さてそこで、「急騰」が一服して、少し下がったら、どうなるでしょうか?
「値ごろ感」で買いに来るカモネギトレーダーに対して、一斉に「利確」ボタンの集中砲火です。
だから、大抵は下がります。
でも、そこから再度上がり始めることも、ままありますよね。
でも、そのすぐ前方には「当日最高値」というとても厚い壁が立ちふさがっています。
この「壁」は小資本のデイトレーダーが束になっても突破できません。
デイトレイダーとは「値動きに乗る」事を生業(なりわい)としており「株価を作る」ものではないからです。 (あくまでも原則論ですが・・・)
この「壁」を突破できるのは、先に書いた「確信犯」だけなのです。
そしてこの「確信犯」がいてくれるかどうかは、「神と確信犯のみぞ知る」です。
「高値圏」という危険水域で、いるかいないか分からない「確信犯様」が存在する事にすがっているのがカモネギ・トレーダーなのです。
でも、もしその「壁」が突破されたらどうでしょうか?
「確信犯は、いた!」
のです。
「それっ」とばかりに「カモネギでない」トレーダーも参入してくる可能性もあります。
これこそ、このブログで何度も出てきた「ブレイク・アウト」です。
ここに、先にご紹介した(2)の(1)に対する決定的な優位性があります。
でも、やっぱり「急騰」の後ですから、そこは「高値圏」です。
とてもじゃありませんが「50%のトレイリング・ストップ」なんていう余裕はありません。
少しでも逆に動けばすぐさま脱出する「余裕の無い」トレードを強いられます。
文章にすると、こんなに長くなってしまいますが、実際のデイトレではチャートを見て、いろんな事柄をほんの数秒で判断する(=テクニカル分析)必要があります。
ではチャートで、どういうパターンが価値ある「出動」のサインなのか?
最近のコメント