前回は、
「アキュムレーションのブレイクで、買い」
「ディストリビューションのブレイクで、売れ」
というような事について書きました。そして、それが基本中の基本である事も。
だから、私の記事を読むまでもなく、この事(テクニック、手法)をご存知だった方も多いと思います。
でも「知ってる」だけではなかなか利益になりません。(簡単にできたら誰でもトレーダーになってしまいます。)
その傾向と対策について、少し書いてみます。
(1)「トレード・チャンスにある銘柄が見つけられない」
デイトレーダー(のつもり)であるなら、「チャートを見る訓練」が必要だと思うのですが、あなたはいかがでしょうか。
まず、好きな参考書で「テクニカル」の基本を頭に叩き込んだら、ひたすら「多くのチャート」を見る必要があります。
デイトレだからといって「分足」ばかり眺めていても、上達は望めません。
「年足」「月足」「日足」とありますが、毎日最低でも100銘柄の「日足」くらいは、見る習慣をつけたいものです。
毎日多くのチャートに目を通していると、チャートを読み取る精度が増すと同時に、読み取る速度も上ってきます。
最初のころはただの「上下運動」にしか見えなかったものが、次第に「具体的なチャート・パターン」として、頭の中で自動的に分類を始めている自分に気づくでしょう。
こうなれば、かなり訓練も進んでいると思って良いでしょう。
チャートを見る時には、トレンドライン、支持線、抵抗線を書き込んでみましょう。
これに慣れてくると、もう実際に線を引かなくても、それらの線が頭の中で合成されるようになります。
しかも実際に書き込むより何十倍も高速で。
この練習は、とにかく実戦での判断力を養う効果があります。
デイトレでは、同時に複数のチャートを監視する必要がありますが、一つ々のチャートに何十秒もかけている暇はありません。
「パッ」と見て、すぐ次に進む。
この「パッ」の瞬間で、エントリー・チャンスの迫った銘柄か、そうでないかを判断する訳です。
これが上手にできなければ、他のテクニックにどれだけ優れていても、肝心のエントリー・チャンスにめぐり合う可能性が極端に少なくなります。
すると、チャンスでもないのにエントリーしてみたり、あるいは1日のトレード回数が少なすぎる、といった悩みを抱える事になります。
とにかく、市場には数千の銘柄があるのです。
必ず毎日、いくらでもエントリー・チャンスは生まれています。
ただ、それを人より速く、多く、正確に見つけ出せるかどうかが鍵なのです。
デイトレがうまく行かない場合、手法や自分の判断力のせいにする事が多いものですが、実際には「チャートが見えていない」というのが原因である事が少なくないと思います。
「チャートが見えてるか、見えてないか」って、自分では解らない事なので、結構深刻です。
そうすると、例えば1秒、5秒、10秒などの限られた時間にチャートから得られる情報量が増加し、かつ正確に判断ができるようになっている自分を発見できると思います。
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