あまりにも基本的な事で、書くのもはばかられる内容ではありますが、参考にして頂ける読者もいらっしゃるようなので、あえてご説明します。
肉屋で1000円の肉が売られていて「ちょっと高いな」と迷っていたら、目の前で店員さんが「10%値引き」のシールをぺタッと貼ってくれたので、
「ヨシッ!」
とばかりに買う。
ありますよね。
今さっきまで1000円していたものが、目の前で100円引き。
鮮度に差がある訳も無く、ちょっと得した気分。 何の問題もありません。
でも、デイトレでこの感覚は禁物です。 ちょっと安くなったからって、お買い得な事などありません。
なぜでしょうか?
答えは「あなたも、プロだから。」
肉屋は、精肉販売のプロであり、あなたは消費者です。 プロが「1000円では売れない」と思ったから「値引き」を提示したのです。
肉を消費するのが目的なら、勿論買っても問題ありません。
でも、あなたも「肉屋」のプロだったらどうでしょうか? あなたが肉を買うというのは、「プロ」である限り「仕入れ」なのであり、より高値で販売できる見込みがあるから買うのです。
目の前で10%値引きを提示されたからといって、喜んで買っているようでは、商売は成り立ちません。
それとも、どこかで1000円以上で売れる心当たりがありますか?
ここまで書けば「そうか」と気づいてもらえたかも知れませんが、初心者トレーダーは「プロ」の経験がありませんから、「消費者感覚」で「仕入れ」をしてしまうのです。
本人に「プロ意識」がなくても、そこはマーケット。
ごろごろいるプロがあっさり利益を持って行ってしまいます。
デイトレの基本戦略は「逆指値」の考え方です。(中・長期の投資戦略では「押目を仕込む」という事もあるようですが・・・)
例えば現在値995円の株があって、1000円のところに厚い売板があるのであれば、その1000円の板が割れるのを待ち構えて仕掛けるのです。
間違っても1000円以下の価格で「仕入れ」るべきではありません。
目標とする価格まで「高くなったから買い」、「安くなったから売る」という事です。
これは「消費者感覚」でありえない発想でしょう。
でも「商売のプロ」なら、ましてデイトレの「プロ」を目指すなら、「あたりまえ」なのです。
ではなぜ逆指値によるブレイクアウト売買に優位性があるのでしょうか?
次回はこれについて書いてみますか?
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