基本を守るとは?(2)

私にとってデイトレの基本は、まずなんといっても、

トレンドフォローの順張り

です。
これ以外の考え方もいろいろあるでしょうし、それらと優劣をつけるつもりもありませんが、基本としての「トレンドフォローの順張り」は、一応全てのデイトレーダーが押さえておくべきポイントだと思います。

基本の要件の一つとして、「誰にでも理解されやすい」というのはとても大事だと思います。
しかし残念な事に、「トレンドフォロー」が大事そうなのは気づいているのに、実戦ではハチャメチャなトレードになっている人が少なくありません。

それは、一口にトレンドフォローといっても、切り口は人により、時により様々な為に、何を重視しなければいけないかの順位付けが曖昧(あいまい)になっている事が一番の原因と考えられます。

デイトレなのだから、分足のトレンドを重視している

大変ごもっともな意見だとは思います。
でも実は、これが最大の誤解の元かもしれません。
デイトレで最も重視すべきは

「日足のトレンド」

なのです。(私が個別株専門であった時の記事であった事を前提にお読みください。)
日足のトレンドを無視して、今日現在のトレンドフォローもへったくれも無い、というのが私の意見です。

今日、今現在のトレンドが感じられるなら、それをトレードに生かすのは勿論結構な事ですが、それ以前の問題として、日足のトレンドに逆らっていない事が基本中の基本だと私は思います。


日足のトレンドは、以下で説明する通り、誰にでも判断できる事です。
ですから、トレーダーはそれに従う自由もあれば、逆らう自由もあります。
そして日足トレンドに従う方が、逆らうよりは常に確率的な優位性があります。

誰にでもできる事で、やりさえすれば優位性がある事

これが「基本」のありがたいところです。
日足のトレンドを判定するのには様々な方法が有りますが、最近の私はボリンジャーバンドを主に見るようにしています。
他にも移動平均線の組み合わせとか、トレーダー毎にトレンドの見極め方のノウハウをお持ちだと思いますが、もし今まで日足のトレンドをおろそかにしてきたのなら、日足のボリンジャーバンドを見るだけでも即効でメリットがありますので、ぜひ使ってみて下さい。


ボリンジャーバンドの設定は、これも基本通り、基準線は21期間移動平均とします。
日足でも分足でも月足でも、全て基準線の期間はローソク足の21本分と決めておくと良いと思います。
意図的にこれを変更して使う場合もありますが、それは「基本」をマスターした後でやれば良い事です。
基準線以外には、標準偏差±1、±2、±3の線が基準線の周りを上下に3本ずつです。
これらも、殆どのチャートシステムで搭載されているボリンジャーバンドのデフォルト的な数値で、あえて変更する必要はありません。
これにあと1本だけ、5日移動平均を表示させて完成です。
慣れるまでは、ゴチャゴチャして眼障りに感じられるかもしれませんが、すぐに慣れますから心配はいりません。
デイトレの技法、ボリンジャーバンドと5MA
これは上記の設定による、昨日(2009/08/29)までの新生銀行のチャートです。
ボリンジャーバンドの標準偏差の線と5MAの線が同系色なので少し見ずらいですが、まあなんとかなるでしょう。


さて肝心の「トレンドフォローの順張り」ですが、それはボリンジャーバンドの基準線と5MAの両方の上に株価がある時に買いエントリーし、両方の下に株価がある時に空売りエントリーする事です。
基準線か5MAのどちらかの下(両方の下を含む)に株価がある時に買いエントリーする事と、基準線か5MAのどちらかの上(両方の上を含む)に株価がある時に空売りエントリーする事を逆張りとし、基本には反したトレードと理解して下さい。

無理にこのルールに従う義務も必要もありませんが、週間プラスもままならないレベルのトレーダーは、まずこの基本に沿ったトレードで週間プラスが身に着くまで頑張ってみる事をお勧めします。
上記ルールに従って、寄付きでエントリーし大引けでのエグジットを繰り返すだけでも、日足も見ないで闇雲に分足だけを頼りに出たり入ったりを繰り返すよりは遥かに優位性がある事を、他の銘柄のチャートを見るなどして確認しておいて下さい。


上記の説明で、あなたのトレードが順張りのトレンドフォローなのか、逆張りなのかの判断ができるようになったでしょうか?
何度でも繰り返し言いますが、あなたがプラスを実現できているなら、この記事の基本など「くそくらえ!」で大いに結構です。
しかし、もしあなたがプラスマイナスの線上を綱渡りしているトレーダーであるなら、まずは「基本に忠実」になってみる事です。
あらゆるスポーツやゲームにおいて、まずは基本から入るのが上達への近道である事は例外すら無いほど明らかな事であり、トレードというゲームもまたその例外ではないのです。

次回は日足の基本に分足の優位性を加えて、更にトータルプラスを手元に引き寄せて頂きたいと思います。

(補足1)今回の記事については、
「ボリンジャーバンドなど使わず、単に21MAと5MAさえ表示すれば事足りるではないか?」
という疑問を持たれた方もおられるでしょう。
おっしゃる通りです。
でも、1回分の記事で解説しきれる事には限度があるのです。
ボリンジャーバンドを使う本当の理由は、今後の記事でご説明したいと思っています。

(補足2)
この記事の「基本」を既に理解されている方には、退屈な記事になって申し訳ありません。
「こんなの、あったりまえちゃうのん?」
と思われるでしょうけど、これがトレーダーの人口比率で言えば当たり前でも何でもないから、最初は驚き、次第に消耗してしまうのです。

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5 件のコメント

  •      ∩___∩  
         | ノ      ヽ   
        /  ●   ● | このボリバン表示  
        |    ( _●_)  ミ SBIのハイパーじゃできんクマ
       彡     |∪|   \_ そんで以前の記事の時は諦めたクマ
      /     ヽノ  ヽ |/\  
      | /______,,∪  /カブマシーン の使い方いいかげん
    /|∪         |\/| おぼえてみるクマ
      |  クマ――! | / 
      |____________|/ 

  • 私が一番最初に口座を開いたのがイートレ(現SBI)でしたが、チャートはやっぱり当時もショボかったです。
    でも、他のを知らないからどの程度ショボイか解らないんです。
    で、その後楽天のマケスピを使うようになって、結構改善される事が解ったので更に松井のディーリングブラウザを使ってみると、更にというか格段に良い。
    で、しばらくはディーリングブラウザを使ってたんですが、突如としてカブマシーンの出現です。
    イートレをAMラジオとすれば、楽天はFMステレオラジオ、ディーリングブラウザが白黒テレビで、カブマシーンはカラーテレビという感じ。
    得られる情報量が全く違います。
    カブマシーンの利用料が月何万もするなら別ですけど、1日缶コーヒー1本分程度の費用を惜しんでAMラジオにしがみついてる意味がわかりません。
    カブマシーンは大抵の指標を備えているだけじゃなくて、複数の銘柄を銘柄コードを入力しなくても、マウスのクリックだけで自由に動き回れるのが最大のメリットだと思います。
    限られた時間で多数の銘柄のチャートを見なければならないデイトレーダーには特に必須のツールだと思います。(銘柄をクリックするだけでその銘柄の分足、日足、週足、月足チャート+板情報が一発で表示され、次の銘柄をクリックすれば、またその銘柄の分足、日足、週足、月足チャート+板情報が表示されます。これをマケスピなんかでやってると、大引けどころか日が暮れてしまいます。同じ能力のデイトレーダーでも、カブマシーンを使うか使わないかだけでウサギとカメほど違ってくるという事です。)
    但し、多機能なので、一通り慣れる為には最低でも2~3日は必要かもしれません。
    ただ、この2~3日を過ぎたら、もう元のオンボロチャートには戻れなくなるので覚悟して下さいね。

  •  ∧        ∧  
     \\____//  クマーァーーーーーー
       | ノ アホぉ ヽ/⌒)
      /⌒) ◎  ◎ | .|
     / / U ( _●_) ミ/ カブコムの
    .(  ヽ  |∪| /  ろぐいんぱすわーど
     \    ヽノ /    忘れたクマ~~~
      / 能無し熊/   
     |  _   /   
     |  /  \ \ 
     | /     )  ) 
     ∪     (  \
            \_)

  • こんばんわ。
    確かにシンプルな手法ですがとてもいいですね。
    以前の自分ならこれで勝てると思ってトレードして、勝っては喜び負けては不安になり負けつづけると、これでは駄目だと多分違う手法に走っていますね。
    でも今ならこれだけでもある程度はトータルプラスになるんだろうなと実際やってみても使いつづけることができます。
    なにが変わったのかはわかりませんが。
    後25日移動平均だけでもいいんじゃと僕も思いましたが何かあるのですね。
    楽しみに待ちます。

  • この記事で書いた事は、手法ではありません。
    手法以前のところで押さえておくべき「基本」を紹介しているだけです。
    新米の相撲取りは、四股(しこ)や又割りを徹底的に仕込まれます。
    四股によって強靭な足腰の土台を作り、又割りによって股関節の柔軟性を高める事で、強い関取に欠かせない低重心と怪我しにくい体を作っていきます。
    が、四股も又割りも相撲の四十八手には入っていないはず。
    取り組みの各種の業(わざ)は実戦で鍛えて行く事になりますが、その上達の効率を高める為に必須なのが四股や又割り、即ち「基本」という事になります。
    新弟子が四股も又割りもやらないまま、いきなりぶつかり稽古を始めれば、怪我人の続出は避けられないでしょう。
    格闘技ですから、死者さえ出かねません。
    そういう意味で四股や又割り(=基礎)をちゃんと身につけてから実戦に進む事をお勧めしているのです。

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