前回の記事を「手法」のように理解された方もあったようですが、それはちょっと勇み足すぎます。
新米トレーダーは、どういう売買が危険か安全かを判断する基準が曖昧です。
全てが危険な気もする一方で、欲望にかられて無謀なトレードに走る事もあります。
そういうトレーダーでも「これだけは守りなさい」というルールが与えられていれば、「気がつけば退場していた」みたいな事態もかなり防げると思います。
前回の記事に挙げた「基本」の決めごとは、売買する上での一つのフィルターと理解して頂きたいと思います。
あのフィルターを通して売買すれば、無意識であってもトレンドが友達になってくれます。
中途半端なエントリーでもトレンドに吹き上げてもらえる事もあれば、つい損切りし損なって塩漬けオーバーナイトとなって大反省していたのに、翌朝にはトレンドが復活して救われる事だってあるでしょう。
逆に、あのフィルターを無視した売買に走れば、トレンドが敵となって、思わぬ大損トレードに巻き込まれたりする覚悟が必要です。
もちろん「基本」に従ってさえいればどんどんプラスが積み上がっていくような甘いものではありませんから、「基本」の上にトレーダー毎に自分で納得できる「手法」を磨きあげていく必要はあります。
十分に実戦経験を積めば、基本から脱線して良い場合も判断できるようになってきます。
基本の逆に動くリスクより、チャンスによるリワードの方が大きければ、敢然と移動平均線の上で空売りする場合だってあります。
でも、それは十分な実戦経験を積んでから可能になる事であって、まだ経験値が不十分な間から「基本」からはずれるようなトレードはするべきではありません。
自動車免許を取得した後も、1年間は「初心者マーク」を貼る義務があるように、十分にトレードの事がわかるまでは「基本」から脱線しないトレードを心がける事をお勧めします。
十分に経験を積んだ後でさえ、できれば「基本」に忠実でいた方が無難なのです。
何事も、しっかりした「基本」があってこそ、その上に花も咲き実もなるというものです。
それでは次回は、前回の記事で紹介した「基本」が、どういう理由で基本たりえるのか、簡単に解説させて頂きたいと思います。
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