「おかげで、勝てるようになりました!」
「初めて、月の収支でプラスになりました!」
そんなにしょっちゅうではありませんが、こういう嬉しいメールを月に何回か受け取ります。
勝てるようになっても、メールをくれるのは、せいぜい10人に一人くらいと推定すると、相当な数になります。
こういうメールをくれる方は、私のブログの記事のどれかを読んだからプラスになったというのではなく、ほぼ全部、しかも繰り返して読んでくれてる場合が殆どのようです。
読書というのは、1回しか読まないのなら、それは単なる娯楽です。
「なるほど!」
と思っても、それっきり読むことが無ければ、日が経つにつれて確実に記憶から消えて行きます。
最初は「ピン」と来なくても、何か引っかかるものがあって繰り返し読むうちに、実体験にも勝る気づきに繋がる事があるものです。
「なるほど!」と感心するような本なら、繰り返し読む事で、1回目に得た価値の何倍もの価値を得る事ができる可能性があります。
自分で書いたものを「繰り返し読め」と言うのは、なんとも僭越な話ですが、私自身の読書の経験からも、読書の価値の多くが「繰り返し」によって得られる事は間違いありません。
そういうマーケットに対して、何らかの研究から得られた優位性をルール化し、本能の誘惑に負ける事なく、一貫性を保ちつつデイトレにぶつける事ができれば、トータルプラス達成は(特に負けてる人が想像するほど)難しい事ではありません。
あなたはデイトレで負ける度に「デイトレは難しい」って思ってませんか?
勝率が5割を遙かに超えているのに、たまに負けると「デイトレは難しい」と凹んでしまっている人が少なくありません。
なぜ6勝4敗とか7勝3敗とか、あるいはそれ以上の勝率なのに、負けトレードの結果だけみて
「デイトレは難しい」
と思う必要があるでしょうか?
それは無意識のうちに負けを遠ざける本能の表れです。
ちょっと負けても「デイトレは難しい」と思う事が、自分に厳しくて何か良い事のように感じられるのかもしれませんが、それはあまり良い習慣とは言えません。
屈折したナルシズム(&マゾヒズム?)かもしれません。
言うまでもなく、デイトレに全勝なんてありえません。
単一のトレードだけみれば、勝つか負けるか、全くわかりません。
しかし、5、10、20トレード繰り返せば、必ずプラスになっている。
そういう確信を研究のなかから得たデイトレを繰り返すのが、長く生き残れるトレーダーです。
当然負ける事だってあります。
しかしそれは確率的には当たり前の事であり、ルール通り損切りできたのであれば、勝ちトレードと何ら差別してはいけません。
最近配布したPDFの最後に、
「負け」を当然の事として受け入れる事ができた時、初めて「勝ち」も当然の事となる。
という格言を引用しておきましたが、これは言葉の遊びなどではありません。
全勝がありえない事は理解できていても、負けると「デイトレは難しい」と思ってしまうなら、まだまだこの格言を本当に理解できているとは言えません。
トータルプラスが実現できたというのは、本当に素晴らしい事です。
私のブログが何かの足しになったのであれば、こんなに嬉しい事はありませんが、かと言ってこのブログのおかげでプラスになったなんて思う必要もありません。
このブログを読んだって、やっぱりプラスにできない人の方が多いはずです。
プラスにできたのは、あなたの実力と努力の賜(たまもの)以外の何物でもありません。
ただ、
マイナスであれば本気で努力できたものが、プラスになると簡単に緩んでしまうという事が出てくると思います。
トータルプラスを一旦は実現しても、何度か「転落」の経験は必ずすると思います。
しかし、その転落の程度は、トレーダーによってまちまちです。
「初心忘れるべからず」
トータルプラスになると、「やっとこれで初心者じゃなくなった!」と思ってしまうかもしれませんが、それが大間違い。
トータルプラスの初心者こそが一番危うい事を肝に命じて、油断なくデイトレして下さいね。
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