<その9>上昇相場の最後の10%の時間で、値幅全体の50%以上動くのが普通である。
逆に言えば、最初の50%動く為には90%の時間を必要とするという事だ。
最初の値幅50%は気まぐれや逡巡に支配され、残りの50%を取るより遥かに難しいのである。(終わりに)
これまで紹介してきたルールに特別な事は全く含まれていない。
常識的な事ばかりである。だが「常識こそ非凡なり」と、かのボールテールは言う。
トレードとは常識のビジネスなのである。常識に反したトレードをすれば、例外的に勝つ事もあるかもしれないが、結局のところは負けるのである。
トレードはシンプルに。
複雑で曖昧な手法になどには関わらずトレンド・フォローだけ心がけなさい。
-by Richard Rhodes-
Richard Rhodeの18のトレーディング・ルールは、ちょうど半分の9回の連載で終了です。
スイング限定の内容や、ダブり、あまりデイトレと関係のなさそうなものは省きました。
全部をそのまま翻訳するよりは解りやすくなったのではないかと思います。
Richardは「トレードは常識のビジネスである」と言います。
確かにこの連載を読んで、「そうだよね。」と感じる事はあっても「ウソ!ホント?」と思われるような内容は少なかったでしょう。
でも、なぜ「常識」なのに、勝つ事は難しいのでしょうか?
それは、「日常の常識」と、「マーケットの常識」が、時として「反対向き」になっているからだと思います。
頭では「マーケットの常識」を理解していても、「恐怖と欲望」の前では「日常の常識」を発動してしまうのです。
それは「普通の人」である限り、極当然の事です。
しかし、マーケットで生残りたければ「普通の人」のままではダメなんです。
だからこのブログでは「本能を捨てねばならない」と書いてきたのです。
90%のトレーダーは、この事に気がついているようでいて、結局は「普通の人」であり続け、退場して行きます。
(気づかないまま「勝組」に入れる人も、いる事はいます。Richardは多分そういう人なのだと思います。)
このブログを読んだからといって「普通の人」から脱皮できるとは限りませんが、非常に大事な「気づき」を得て頂ける可能性はあります。
この「気づき」に「本気力」が伴うと「脱普通の人」が可能になります。
この事について「ピン!」ときた方は、このブログをよく読んで頂いている証拠です。
「夜明けは近い」かも知れません。
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