「リスクを取る」というわずか6文字の単純な言葉ですが、実は非常に奥深い意味が隠されています。
それらを、私の意識に昇る順に解説してみたいと思います。
とりあえず初歩的なところから始めますが、バカにしないで読んでみて下さい。(このブログは、「損切りって何?」みたいな超初心者から、苦節ウン年を乗り越えてきたプロトレーダーまで幅広い層の方に読んで頂いていますので、いろんなレベルの記事が混在している事を予めご了承下さい。)
まずは、「リスクを取る」という事は、
「トレードでは損する事もある」という事を心から受け入れるという事
です。
「トレードでは損する事もある」という事は、知らない人の方が極端に少ない、いわば常識です。
大体、証券会社等に口座を作る時には、真っ先に
「私は、トレードでは損する事もあるという事を知っています」
と宣言する必要がありますよね?
ところが、頭では「知っている」としても、最初っから
「心から受け入れている」
なんて人はまずいないと思います。
「負ける人もいるようだが~~~~、俺は勝つ!」
みたいな、根拠の無い自信に満たされた人ばっかりです。
もう少しマシな人でも「損切りすれば大丈夫!」くらいに軽く考えています。
ところが実戦で自分のポジションがマイナスに傾いた途端に、そんな知識レベルの事は頭から綺麗に消し飛んで、まずは楽天的になります。
普段は「石橋を叩いて渡る」ほどに堅実な人が、ガラスの橋をスキップして渡り始めます。
その次には呪術師になります。
そしてその日の大引けが迫ってくると逃避家になったり、急性認知症を発症する人も出てきます。
でも、どんなに忘れようとしても、本心から忘れる事などできないので、決して安眠はできません。
そして祈るような気持ちで朝を迎え、恐る恐る気配値を見ると===>
「デイトレでは損する事もある」という事を本当に理解するには、こうした恐怖体験の二度や三度は必要なのかもしれません。(勿論、知識だけで回避できるなら、それに越した事はありませんが・・・)
「リスクを取る」というのは、負ける可能性がある事を知っているというだけではなくて、ポジションを取る時点で既に「○○円の損失を受け入れました」と、その損失の額まで具体的に自分の中で受け入れる事をいうのです。
確かに損切りは痛みを伴いますが、その苦痛を許容する覚悟がなければ、その何十倍もの苦痛に満ちた地獄に堕ちてしまうのです。
ま、わかる人だけわかり、わからない人は経験するまでわからない事なのかも知れませんけどね?
最近のコメント