トレードプランの説明に225指数を使ったら、翌日ものの見事にギャップダウンしてしまいました。
9.11の時の下げ幅を凌ぐ大幅な下げだそうで、もしスイングでロングポジションをもっていたとしたら、全く悲惨な朝になってしまった事でしょう。
18000円を寄付きで大幅に下回ってしまったのですから、手も足も出しようがありません。
ああいう場面というのは、年に何度もあるわけではないので、対処法を心得ていなければ、「ただただ呆然」というのも無理からぬ事と思います。
私にとっても、あれほど大幅なギャップダウンの経験はそうそうあるものではありませんが、もしギャップダウンで梯子を外されたら、とにかく一旦損切でポジションを閉じるのが鉄則です。
「もしかしたら、急反発してくれるかも?」
という淡い期待にすがりたくなる気持ちはわかりますが、ああゆう場面では「買い」エネルギーがあるはずもなく(中国、米国の大幅下落という確かな根拠を伴った下げなので。)、寄付きまで対処できずに狼狽硬直していた人達が、寄値を見てから「パニック売り」に走って更に下がる可能性の方が、遥かに高いのです。
まずは「一旦脱出」です。
そこから反発のサインが出たと見れば、買戻しが可能な場合もあります。
でも、ただ「期待」してホールドしていても、高い確率で損失が拡大します。
ポジションが無かったから良かったようなものの、過去にはこのような煮え湯を飲まされた事が何度もあり、血が逆流するような思いというのは、容易に想像できる状況でした。
大幅ギャップダウン当日は、ギャップ幅が大きすぎる為(寄付きで1日の値幅達成してるんですから・・)、「売り」で参加するのも怖いし、「買い」の為のこれといったサインもなく参戦が難しい日でしたが、翌日は違いました。
更なるギャップダウンで寄付き、17500円の節が割れたんですから、もし225で参戦しているなら、「ここで売らずにどこで売る?」という場面でした。
先の記事にも書いたように17500円は昨年の「トップ」であり、一応強力なサポートのはずですが、それだけに一旦これが割れたらダブルトップとみて、それまでの「狼狽」による下げに加え、もう一段、筋(プロ)が売り浴びせてくる可能性が高くなります。
更に金曜までに4連続陰線となり、そろそろ反発してもおかしくないところまで下げました。
ただチャート的には、17000円にタッチするまでは「反動のきっかけが無い」といった状況でもあります。
ちょうどそこには75日移動平均線も待ち受けていますから、ここらで「売り」は一旦利益確定してもよさそうです。(多くのデイトレーダーが同じような事を考えているはずです。ここからもう一歩突っ込んで作戦を立てるのがあなたの仕事です。でも、裏目に出る事も織り込んで、あなた独自の行動計画を立てて下さい。)
今回はトレードプランの外側で寄付くという事態となりましたが、まず何が起こっても不思議ではないのがマーケットであるという事を再認識させてくれる値動きでした。
今回の下げでそれまでの資産家生活から、借金生活に転落してしまった人も、日本中には何人もいるはずです。
私にメールして下さった方から、ライブドア強制捜査当日に信用枠目一杯買い込み、更に2階建てでソフトバンクの現物を仕込み、3連続ストップ安という地獄の経験談を教えて頂きましたが、こういう無謀なリスクテイクは絶対避けるべきです。
確かにこういうリスクの取り方をして思惑通りに行けば、短期間で資金を増やす事もできるでしょう。
しかし「連戦連勝、負け知らず」などという事は、神ならぬ人間には不可能な事です。
勝っても資金が増えるだけでゴールはありませんが、過大なリスクを取って負ければ、「敗者のゴール」が待っています。
遅かれ早かれ破滅する可能性が非常に高くなります。
とにかく生残らねばなりません。
「生残るトレーダー」は、リスクを限定します。
例えば、「オーバーナイトして良いのは、総資金の最大30%まで」みたいなルールです。
一度に儲ける額は小さくなりますが「一瞬にしてパー」という愚を避ける事ができます。
「30万円から1年で1000万円突破!」
確かに素晴らしい。
でも翌日「破産、借金生活」の可能性のあるデイトレを繰り返しているなら、参考にすべきではありません。
ちょっと「勝ち方」が解ってきたデイトレーダーにも「欲」はあらゆる誘惑であなたを破滅へ導きます。
そういう誘惑の付け入る隙の無いトレードスタイルを、ぜひ確立して下さい。
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