デイトレで「本気を出す!」の意味を考えてみる(6)

  問:人はなぜトレードをするのか?

  答:金を儲けるためである。

中には既に大金持ちの人もいて「単なる暇つぶしだよ。」と答えるかも知れませんが、仮にそうだとしても、デイトレするからには、心の底ではお金が増える事に期待しているはずです。
ましてや大金持ちでない人がデイトレするからには、所持金を増やしたいと全員が強く思っているはずです。

目的が明確であれば、何に本気を出すべきなのかも自明となります。
損失を遠ざけ、利益を近づける事に本気を出せばよいはずです。
別に難しい本など読むまでもなく、これほど明らかな事が他に有るでしょうか?
デイトレのルールだって、未経験の何が問題か?って感じるほどに単純です。馬鹿にする
安そうな所で買って、値上がりすれば売れば良い。

一丁上がり~♪

ってなもんです。
仮に買った後に下がれば、売らなければ良いだけ。
株は上がったり下がったりするのだから、下った時は売らなければ良いだけです。
まるで、南の島でお天気の日にお弁当持ってピクニックに行くようなユルユルの精神状態でマーケットに参加して行きます。


ところが、マーケットは南の島でお天気の日にお弁当持ってピクニックに行くようなユルイ所でない事は、デイトレを始めればすぐに気がつきます。
マーケットとは、1年以内に参加者の90%以上が資産をすり減らし、泣く泣く退場していく、まさに戦場、修羅場そのものです。
誰でも損失を遠ざけ、利益を近づける事に本気になりますが、その本気があだとなります。

少なからぬ人が

「マーケットは自分に意地悪をしている」

と感じるそうです。
やる事なす事、全てが裏目になるように感じられるからです。
そしてその感じは、正しいのです。
損失を遠ざけ、利益をものにする事に本気を出せば出すほど(=頑張れば頑張るほど)、損失は大きくなり、利益は小さくなるのです。
マーケットとはそういうふうに出来ているのです。

初めてこれを読んだ人には「そんなバカな」と思われるかもしれませんが、決して変わった事を書いてあなたの関心を引こうとしているのではありません。
その証拠に、このブログは何年も前から、手を変え品を変え、基本的には同じ事を主張し続けているのです。

もし上記の事が単なる言葉の遊び等であるなら、デイトレの結果は確率的な結果に収束し、手数料やスリッページによるマイナスを除けば、損と得は拮抗するはずです。
ところが実際は違う事を、既にあなたは経験しているのではありませんか?
勿論、手法に関する知識や理解、経験も大切です。
でもその前に、もっと肝心な事があります。
あなたの、

ココがポイント
お金を増やそうとする心、お金を減らしたくないという心、それこそが全て裏目になる原因
なのです。

前回の記事にも書きました。
私は急用に気を取られて、前場にとったポジションの事を忘れ、それが奏功して大きな利益を得る事が出来ました。
もし普段通り、欲望に支配された状態でこのポジションを監視していたとすれば、ちょっとしたリバウンドで早々と利確してしまい、その後の利幅は「見てるだけ」になっていたはずです。
損切りに失敗して負のトレンドフォローになってしまうのも、最初の小さな損を実現する事を嫌がった心のなせる業です。

トレード日誌を振り返っては、

「反対の売買をしていれば、どんなに稼げた事か?」

と、夢のような空想を何度もしたものでした。
でも、何度も何度も考えていたら、それは案外夢のような空想でもない事に気がつきました。
手法的には今も昔も、トレンドフォローを基本にしたもので、大した変りはありません。
ただ、デイトレ(現在はスキャルですが・・・)に対する意識は大きく変化しました。

何がどう変わったかは、次回に続きます。

【デイトレで「本気を出す!」の意味を考えてみる(最終回)】を読む

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5 件のコメント

  • もう3年ぐらい前からいつも拝見させていただいております。
    こちらからダルマ式を購入し、その後、こちらからではありませんが、VMを購入し、今はVMのみでがんばらさせていただいております。
    今回はじめてコメントしますのは、このつづきをぜひぜひ拝見させていただきたいからです。
    現在まで収支はスプレッド分負けているという状況でございます。
    2年半の間でのべ往復1300回取引してきました。
    マーケットは自分に意地悪をしているという箇所ですが、まさしくしょっちゅう感じております。
    その時は「ハッハッハ」やってくれるぜ、て感じで決めてあった損切りポイントでサッサと損切りしております。
    あともう少し、あともう少しで10人の中の1人になれると信じて、やっております。
    でも、でもですね、ここから収支プラスにもっていけないのです。
    週間プラスも経験し、月間プラスも経験しても月間マイナスになったりで、いったい たかやんさんとか佐野さんとかは神の領域とかではないのか?(魔術師か?)って
    最近よく思います。
    今 NHKスペシャルでミラクルボディとかやってますが、なにかたかやんさんや佐野さんには与えられた天性のものがあるのではないかと思ってしまう今日このごろでございます。次回のお話にその答えがあるのではないかと直感ですぐに思い、コメントさせていただきました。
    なにか、思うままを述べましたのでつたない文章かもしれませんが、よろしくお願いいたします。

  • 私もデイトレを始めて1年以上は泥沼暮らしが続きました。
    その間には、後からやってきて、私の頭をポンッって踏み越えて勝組みへの門をくぐっていく新米トレーダーが何人もいて
    「いったい自分とどこが違うんだろう?」
    ってよく不思議に思ったものです。
    仮に予習の質やテクニカル分析の能力等に大差が無いとすると、最後に勝敗を決するのは、心がいかにルールに忠実な側にいるか、「お金」に執着する側にいるか、の違いではないかと感じています。
    勿論、マーケットには意識などありませんから、意地悪してきたりはしません。
    でもお金に執着しながらトレードをすると、どうしても負のバイアスがかかって、思うようにならない=>意地悪されている、と感じるようになります。
    お金を離れて、純粋なゲームとして常に最善手を心がけていると、勝っても負けても「さもありなん」で、少しも意地悪されている感じがしなくなります。
    そうすると、プラスが積み重なって行く事が、むしろ自然な事になってきます。
    それについては、記事でもう少し書いてみたいと思います。
    >その時は「ハッハッハ」やってくれるぜ、て感じで決めてあった損切りポイントでサッサと損切りしております。
    これが出来ているからこそ、
    >現在まで収支はスプレッド分負けているという状況
    が実現できている訳です。
    立派なものです。
    既に泥沼なんかじゃなくて、水面に浮かぶ水鳥であり、やがてふとその気になった時に飛び立っていく事でしょう。
    プラマイゼロからプラスに移行するのは、本当に紙一重です。
    意識できるほどの具体的な違いは無いかもしれません。
    ただ焦る事なく、日々できる事の質を上げる(=落とさない)事のみに専念していれば、やがてブレイクスルーが訪れます。
    どんなブレイクスルーが訪れるかは人それぞれですが、それは意識してやらない限りマイナスにならない世界です。
    >たかやんさんとか神の領域とかではないのか?
    それはありません。「凡」の領域です。
    (佐野さんの46連勝は確かに神の領域かも知れませんね?でも、あまりそういう事ばかり考えていると、せっかく簡単に越えられる線でも、自分の潜在意識でハードルを上げる事になりかねないので、「いずれは自分も」って考えた方が無難です。)
    ただ、お金に執着すれば右肩下りに、執着を離れてルールに従えばトータルではプラスになる事を心から理解しているだけです。
    例えばBNF氏のように、生まれて初めて体験するような場面でもしっかりリスクを取れるような才能、更にそういう負荷の高いトレードを継続できる精神力は、まさに神の領域だと思います。
    しかし「マーケットよ、金をくれ!」という心理の裏側を実践する「本気」を出す事さえできれば、誰でもプラスになれると確信します。

  • たかやんさん、こんにちは。
    今日は、上手くいきませんでした。
    テクニカルにこだわりすぎて、知らないうちに「マーケットよ、金をくれ!」の方向へ傾いていったようです。
    こだわっても、もっとうまければいいのですが、変化についていけませんでした。
    これからは、もっと積極的な損切りと心理面に力を入れていこうと思います。

  • コメントにお返事頂戴しまして誠にありがとうございます。
    私もたかやんさんの「急用で外に出かけてポジションを忘れていた」と同じような経験をしております。
    2008年9月末に実弾トレードをはじめて2週間目くらいに夕方仕事から帰って、下降トレンドのユーロドルを売ったのですが、その時から睡魔に襲われていまして、そのまま寝てしまい、翌朝の3時か4時ごろに目が覚めまして、チャートを見ると、あ~やっぱり下降トレンドだったんだ~、売っておけばよかったなあ~と思って、ふとポジションを見ると230ピップスもの利益が出ていました。
    後にも先にもこの利益がポンド関連を入れても現在までの最高利益です。
    >プラマイゼロからプラスに移行するのは、本当に紙一重です。
    意識できるほどの具体的な違いは無いかもしれません。
    ただ焦る事なく、日々できる事の質を上げる(=落とさない)事のみに専念していれば、やがてブレイクスルーが訪れます。
    このブレイクスルーの訪れをたかやんさんは実感として感じられましたでしょうか?
    ぜひ、なんでもかまいませんので、お話していただけませんでしょうか?
    連日の質問申し訳ございませんが、よろしくお願い申し上げます。

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