問:年収が人並み以上で、誰でも簡単になれそうな職業とは?
答:そんな職業は無い。(有るとしても、極一時的な現象で終わる。)
当たり前ですよね?
もし誰でも簡単になれる職業で、しかも年収が人並み以上であるなら、アッと言う間になりたい人が押し寄せて、誰でも簡単にはなれない職業になるか、或いは収入が人並み以下になるか、どちらかに落ち着きます。
そうじゃないと、計算が合いません。
もし人並み以上の収入がほしければ、人より猛勉強したり猛特訓したりして、競争というピラミッドの上の方を狙う必要があります。
それが出来ないなら、人並み程度(か、それ以下)の収入のお仕事で妥協するしかありません。
この世知辛い世の中で、そうそう甘い話があるはずが無いのです。
ところが世の中に一つだけ、年収が人並み以上で、誰でも簡単になれそうな職業があります。
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デイトレーダー
です。
少々の資金さえあれば、証券会社に口座を開いて、注文ボタンをポンッ!
ルールと言えば、
「買ったら売り、売れば買い戻す」
の二つだけ。
こんな簡単な事って、他に有るかしら?
っていうか、難しい理由がありません。
だったら、今すぐやるしかない!
まあ、ディテールは人それぞれで多少違っているとしても、トレードを始める人、特にデイトレーダーを志すような人は、概ねこういう思考経路を辿ってデイトレを始めるのではないでしょうか?
勿論私も、似たようなものでした。
世の中にチョロい職業なんて無い!
「デイトレ実践」著:ジェイク・バーンスタイン
という事は重々分っていても、
本気で勉強したり、ノウハウを探せば、なんとかなるとしか思えない。」
って考えてしまうのです。
そういう考えにとらわれると、もうサラリーマンなんてやってる場合では無いという心境になってきます。
誰が止めようと説得に来ても、貧乏神が憑依して自分の無限の可能性を奪いに来たくらいにしか感じられなくなります。(実は自分が妄想に憑依されちゃってる訳です。)
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ところが、始める前には理解できなかったデイトレの難しさは、実際にやり始めてみると資産減少という痛みと同時に心底思い知らされる事になります。
何度も何度も打ちのめされては、「今度こそ本気を出す!」と決意も新たに立ちあがるのですが、やっぱりどうしても勝てない。
「1000%の男」の記事にも有りましたが、
相場を理解していない人の「本気」とは、負けている時に耐える本気
にすぎません。
又は、せいぜい聖杯を探す事に本気になる程度です。(=負けトレードからの逃避、苦痛回避)
残念ながら、どんなに本気で探しまわっても聖杯(=100%相場に勝つ方法)にたどり着く事はありません。
ところがそんな私に、無限迷路かとも思えたデイトレの出口が、ぼんやりとではあるものの見えた気がした日が訪れます。
次回は、その時のお話です。
【デイトレで「本気を出す!」の意味を考えてみる(5)】を読む
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