私のデイトレ専用ツールは、東証一部用と新興用の一軍、二軍の3種類があります。
銘柄が違うだけで、どれも殆ど同じ構造になっています。
それぞれ約200銘柄の、直近20日間の4本値、出来高を保存する部分があります。
毎日1回、大引け後に「バッチ処理」を行い、最古の日のデータ捨て、直近20日分のデータを保存し直します。
こう書くとややこしい感じがしますが、実際には「Ctrlキー+B」を押すだけ。 バッチ処理用のマクロが全てを3秒ほどで完了させます。
しかも殆どは「マクロの記憶」機能で自動作成されたものですから、ほんとにエクセルは良くできています。
これだけのデータから、それぞれの銘柄について、
20MA(=Moving Average=20日移動平均)と5MAの位置を算出します。
これにより、翌日の株価が20MAと5MA両方の上に位置するものをロング(買出動)候補。 両方の下方に位置するものをショート(売出動)候補とする事が出来ます。
トレンドフォローにおいて、例えば数時間のエントリー時間しかない短期のものであっても、より長期間のトレンドに沿う方向に仕掛ける事が、勝率を良くします。
数百銘柄あれば、必ず20MAと5MA両方の方向が揃っている銘柄が含まれます。
これらは、例えば銘柄名のセルをロング=青、ショート=赤、その他=白に色づけする事で、簡単に見分けられるようにし、エントリー判断の重要な要素としています。
出来高の推移を加重平均し、最近出来高が増加したものを重視します
出来高が大きい方が、スリッページが少なくなるというメリットもありますが、なによりボラティリティの増加により、利幅が得やすくなります。
出来高x株価=売買代金の算出
一定基準を満たさないものは、二軍落ちさせ、二軍で基準を満たすようになったものを、一軍のファイルに引き上げます。
ボラティリティ=(1日の最高値 – 1日の最安値)/その日の株価
上記の式から、各株が平均して1日に何円動くかを把握します。
例えば、株価1000円で、1日に平均して100円動く株があるとしましょう。
既に始値から80円上昇した株に、今更買いエントリーするのがあまり効率的でない事が解ります。
また、100円のギャップアップ(窓を開けて始値を点けた)をした場合、既に危険水域にある事がわかりますね?
前日が、大陽線又は大陰線かどうか
前日のローソク足が、平均ボラティリティを超える長さである場合、同方向に仕掛けるのは、リスクが高く利幅が薄い傾向が、かなり顕著に見られます。「見送り」の重要な要因です。
何日間高値、又は安値を超えた位置にあるか
a)ローソク足の本体部分で、何日ぶりの高値、または安値か、
b)同じく、ローソク足のヒゲまで含めて、何日ぶりの高値、又は安値か。
リアルタイム株価が、a)又はb)の条件を満たすとき、a)かb)か、また何日ぶりであるかによって点数をつけてソート(並び替え)を行い、ブレイクアウトの強度によってランキング表示します。
妥当な押目からの反発かどうか
単に上げ続けている株を買うより、適度な押目から反発してきた株を買う方が効率が良い事がわかっています。
この値動きを感知するロジックを組み込み、有望銘柄のセルを色付けし、なお且つ表示順位も上に来るように、設定しています。
リアルタイム株価を20秒刻みで上記各項目に反映させる
同じく表示順位も20秒毎に更新させ、エントリーポイントに入った株を見つける。
ランキングに入った株は、全て1分足チャートや5分足チャートでチェックし、出動の可否を判定する。
以上で、私のツールの80%程度の内容が含まれます。残り20%は補足的なもので、私には「有った方が便利」という程度です。
とにかく、「エントリーしがいのある銘柄」が上位に表示され、ロングかショートかはセルの色で直感的にわかるようにしています。
寄付き直後から、これら優先順位の高い株のチャートを確認し、機械的にエントリーしていきます。
始値がつくまで10分以上かかる銘柄は、何か材料が出た可能性が高いですが、そうした株も、「値がついていない」状態である事がわかるので、予めチャートでチェックしておく事が可能です。
さて、一杯書きましたが、これを読者の方がどう有効に使えるようにするか?が問題ですよね。考えてみます。
既にこの記事が、殆ど意味を成さない読者の方もいらっしゃるかもしれません。
でしたら、この「マイ・ツール」カテゴリの記事は読み飛ばされた方が良いのかも?
他の「カテゴリ」も平行して書いて行きますので、全部見捨てないで下さいね。
エクセル+VB+RSSが使える方は、ぜひ20~30日分の過去データの蓄積とバッチ処理について、作りこんでみて下さい。
これができれば、一つ一つ自分の好きな機能を追加していけるので、楽しいですよ。
私のツールの場合、25日分しか蓄積していませんが、比較用セルなどVBの再計算量を軽減するセルが結構あって、10%程度の未使用セルを含めて250列近くまで使っています。
途中で「列」をインサートで追加すると、マクロやVBのコードもそれに合わせて書き換えないといけなくなるので、表示させる項目と過去データ格納セルの間には50~100列の未使用列を入れておくと、後々苦労が減ります。
私の場合、設計も無く思いつくままに作り始めたので、この「列インサート」問題にはかなり苦労しました。
銘柄が200を超えると、RSSに予告無くエラーが発生するようになるので、要注意です。
厳密には理由がわからないので、150銘柄くらいにしておくのが無難かもしれません。
マクロによる再計算も軽くなりますしね。 それ以上は、私のように二軍のグループを用意して、週一くらいで銘柄のデイトレを行うのも良い方法と思われます。
ではまた・・・。
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