デイトレの手法「ウップス」(最終回)

さて更に順調に下がると、前日の高値という抵抗線が視野に入ってきます。
これが破れれば「ウップスTypeII」です。
というか、これこそ本家本元の「ウップス」です。

結構有名な手法ですから、多くのデイトレーダー前日の高値の板が割れ次第エントリーしようと待ち構えています。
ですから板が割れ次第、ストンと落ちる事も少なくなく、良いタイミングでエントリーするのは簡単ではありません。
(ま、常に「勝つ為のエントリー」は簡単ではない訳ですが。)

でもType Iでエントリーできていれは、余裕ですよね。
板が割れないようであれば、見切りをつけて利確するもよし、板が割れればそこまでの含み益を保険に、更に積増しするもよし、あるいはただ単にトレイリング・ストップ・ルールに従って放置するもよし。

ウップスTypeIIが実現すれば、更に下がる事が期待できる理由は、

・当日ギャップアップの勢いに乗って「買い」エントリーしたトレーダーの「損切ポイント」になっている可能性が高い事。

 ・前日上髭の先端あたりで「買い」エントリーしたトレーダーは、昨日は高値掴みとなり、損切もできすに引けてしまって後悔していたところ、今日のギャップ ・アップで復活をはたした。ところが、再度この「前日の高値」を切るような事になれば、「マイナス」生活に逆戻り。

という事で、今度こそ必ず手仕舞しようと考えている事 等が考えられます。
ウップスの発案者であるラリー・ウィリアムズは、

ラリー
「ギャップ幅が大きいほど、ウップスの効果が高い。」

と言っています。

私はこれに「前日の陽線が長いほど、ウップスの効果が高い。」 という事も付け加えたいと思います。
高値圏」という意識は、上昇している間は忘れられがちですが、一旦下降を始めるとトレーダーが「弱気」になる第一の原因だからです。


「Type II」が実現したら、ストップを置きなおして、できるだけ大引けまで粘りたいものです。
「Type II」が実現したという事は、前日の上髭の中にいる訳ですよね?
「髭というのは否定である」という事を意識するのも大事です。
上髭は高値がマーケットに「否定」されたという事の確かな記録です。(下髭はその逆)
前日起こった事は、今日も起こる可能性が高いと思います。
それは、参加者の気持ちになって考えればわかると思うのですが、いかがでしょうか?


ちょっと話はそれますが、前日上髭の中で「買いエントリー」しているトレーダーも少なくありません。
前日の長い陽線の再現とか、当日の急騰の再現を期待してのエントリーなのでしょうが、それが髭の中であれば、テクニカル的な根拠は希薄であると言わざるを得ません。
デイトレでも、日足の分析は欠かせないと思うのですが・・・?


さて、更に順調に下げれば、今度は「前日終値」という抵抗線が見えてきます。

もうとっくにお察しでしょうが、この「前日終値」が破れれば、「Type III」の完成となります。
十分に利が乗ってきているでしょうから「高みの見物」も気持ちの良いものですが、プロには「売り増し」のチャンスとなります。

今日「買い」で参加し、逃げ遅れているトレーダーの頼みの綱である「前日終値」が破れれば、更に下がる事が期待できます。
「前日終値」で掴んだトレーダーの投げも当然期待できます。


Type III」が実現すれば、今日はすっかり「ベア」相場です。
余裕をもったトレイリング・ストップで、じっくり大引けまで利を伸ばしたいものです。
私の場合は、「ウップス」のポジションをオーバーナイトする事は、チャート的に有力な根拠が有る場合を除いて殆どありません。

1日の動きでは、下落のトレンドが発生したとまでは断定できないからです。
でも、過去トレードの分析結果では、当日手仕舞いせずに翌日の寄付きで判断する事にも十分意味がありそうです。

このあたりはまだ「研究中」という事で、機会があればまたこの続編を書いてみたいと思います。

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5 件のコメント

  • たかやんさん、こんにちわ。
    待ちかねていました。
    2回読みましたが、明日あと数回読み返します。とりあえず、一生懸命読んでいる人間がいることをお知らせしたいだけのコメントでした。

  • おはようございます。
    いいペースで更新されてますね。
    自分も高性能なマシンになれるよう、たかやさんの紹介されているような理論を少しずつ実践に投入していこうと思っています。

  • こんにちは、ベベです。
    マケスピ、ネットストックハイスピード、
    ネットストックトレーダープレミアムの監視画面を
    沢山アップしてみました。
    よかったら見に来てください。

  • タイプわけとか難しく考えずに、
    前日の日足の4本値が、
    そのまま支持線・抵抗線(いずれも水平線)として生き残っている
    と考えれば良いだけでは?
    デイトレの場合、時間足や分足で見るので、前日の日足の4本値が頭から抜けやすくなるけど実はその4点は重要だよと。
    その地点を通過するたびにブレイクアウト(もしくはブレイクダウン)だよと。
    あとはブレイクポイントに認定できるかどうか(つまり支持線抵抗線としての強さがあるかどうか)を見るために、出来高チェックだけは必要だよってことで。
    こういう考え方でいいですか?
    ===============(以下、たかやん)
    そういう考え方で正しいとは思うんですが、ウップスの概念を初めて知る人にとっては、タイプ別に解説した方が解りやすいと思いました。
    「前日の日足の4本値が、そのまま支持線・抵抗線(いずれも水平線)として生き残っている、とだけ考えれば良い。」
    といきなり言われても、何の事か理解できないですよね。
    別に、難しく考えようとしているのではなくて「知らない人に理解してもらう」という事を前提に書いています。
    ひであきさんも、ご自身でブログを立ち上げて、いろいろな事を解説されてみてはいかがですか?
    「他人に解説する」
    という事は、本当に自分にとって良い勉強になりますよ。

  • たかやんさんはじめまして、直近の株価続落で資金を1割程度減らしてしまいデイトレードに転向しようと思ってこのサイトで勉強させて頂いています。
    ここでウップスを知って書いてあるとおりにしていたら、若干ですが損失分が戻ってきていて本当にありがたく思っています。なので当面は下手な事をせずに馬鹿の一つ覚えでウップス1本で絞ってやっていこうと思っているところです。
    そこで損切りの設定だとかウップスについてもっと勉強したいと思っています。
    特定の銘柄の過去数ヶ月分の日中足のチャートをみて、ウップス目的の銘柄を集めたお得意様リストを作って、また銘柄ごとの損切り額を決めたいと思ったのですが、たかやんさんはこういった場合どのようにしているのでしょうか?
    過去の日中足そのものが見つからなくて困っています。

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