デイトレの手法とは、目的別に設定された多種多様なルールの集合体と言えます。
ルールであるからには可能な限りそれに従う必要があり、どれか1個でも毎度のように違反を繰り返しているものが含まれているのであれば、それはもうルールではないので、全体である手法としての意味も価値も大きく損なっている事になります。
人間には、
「頭では悪いという事が分かっていても、体がついてこない。」
という事が沢山あるものです。
「自分はそんな事は無い。」
と言い切れる人がいるとしたら、イエス・キリストやブッダと肩を並べるほどの聖人です。
デイトレしてるより新興宗教でも立ち上げた方が世のためになります。
私にも「やりたくても、やれない事」は、今でも沢山あります。(例:禁酒)
私だって「妥協だらけ」です。
誰でも、一切の妥協無しに生きていくのは不可能です。
でも私はトレード最大の悪癖については、完全に断つ事ができました。
なぜなら、それ以外には生き延びる道は無いと本気で観念したからです。
悪癖を断つ為には、何よりまずその必要性を心の底から理解する事です。
どんなヘビースモーカーでも医師から、
「タバコを今すぐ止めれば余命10年以上。喫い続ければ余命3カ月。」
と宣告されたら、99%以上の人が禁煙できるはずです。
人間には計算(≒打算)ができるのです。
妥協というのは潜在意識が、
「そんな事をしたところで、得るものは少ない(から、ムダだ)」
という計算をしているという事です。
損切りの必要性というのも、誰が何と言おうと、あなた自身が納得できていなければ、ただの文字列にすぎません。
(もしかしたら挽回できる可能性もある)マイナスポジションを、今この瞬間に確定させるという行為は、明らかに本能に反しています。
本能に反する事が、ただの文字列を読んだだけで実行できるという事は、絶対に無いのです。(幼年期の子供を除きます。本能そのものがまだ定まりきっていないからです。)
まず、その必要性を理解・納得する事。
そして、他の誰でも無いあなた自身に対して禁止事項の厳守を言い聞かせます。
理解・納得するだけではなく、明確に自身に対して宣言するのです。
意思の強い人なら、これだけで変われるる場合もあるでしょう。
でも、既に何度も禁を破った記憶が有るのであれば、違反した場合に自分に課す罰も厳しく設定しましょう。
単に、
「あ、いけね! また、やっちまった。今度から気をつけよ~♪」
じゃダメなんです。
と同時に禁止事項を厳守した後に実現するであろうトレードがいかに生産的になるかを、可能な限り何度でもイメージして下さい。
そこさえ変えられれば、デイトレは一変するのです。(信頼に足る「手法」を既に持っている場合に限りますが・・・?)
どこがどう変化するか、思いつく限りの事を紙に書いて、毎日読み返すのも効果があるはずです。
自分で決めた禁止事項が厳守されれば、間もなく(良い意味の)変化を感じる事ができます。
あなたの顕在意識だけでなく、あなたの潜在意識も、きちっとルールを守る度に、デイトレに対する不信感を弱め、デイトレに協力的になっていくでしょう。
そして、それまで続いていた右肩下がりの収支曲線が反転を始めれば、潜在意識もより一層デイトレを肯定的に評価するようになり、それまでは苦痛に感じていたルールを守る事が、次第に当たり前になり更には、
とさえ感じられるようになります。
以前、
「デイトレーダーは一生「嫌な事」をやり続ける必要があるのでしょうか?」
という質問メールを頂きましたが、答えはNo!です。
その理由は、もうおわかりですね?
必ず、お返事させて頂きます。
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