デイトレが生まれつき上手、つまり、デイトレを開始した直後から、思いつくまま、気の向くままにトレードを続ければ続けるほどプラスが拡大していくような人は、まずいません。
99.99%の参加者は、ブタ状態からの出発です。
「夢見るブタ」が何度か痛い目に遭い、反省すると共に改善策を見出し、その策を実行するあたりから、比較的短期間で狼になれる人と、なかなか狼になれない人とに分かれていきます。
- なぜマイナスになるのか?
- なぜ利確は早く、損切りは遅くなるのか?
- どうすれば収支プラスのトレードができるのか?
しかし、ある程度デイトレの勉強を続けていれば、少なくとも、
「頭では(勝ち方が)解っている!」
という段階に入ります。
肝心なのは、そこからいかに早く、
「単なる知識として、頭では解っている状態」
から、
「解っている者として、それなりの行動できるようになる」
か、です。
生まれて初めてデイトレをした日から、様々な体験や学習を経て、
「頭では(勝ち方が)解っている!」
という状態になるまでに、仮に3ヶ月かかったとしましょう。
初トレードから3ヶ月経ったある日、それまでのブタ丸出しの行動パターンを反省し、新たな、狼的な行動パターンを開始する決意をする訳です。
ブタのトレードパターン => 狼のトレードパターン
この切り換えをトレーダーが決意するステップは、退場を食らわない限り、ほぼ全てのトレーダーに訪れると考えます。
この段階のトレーダーに起こる事について、予め理解しておくべき事があります。
それは、
という事です。
3ヶ月かけて「ブタのトレードパターン」を繰り返してきたのですから、ある日「狼のトレードパターン」に変わる決意をしたとしても、それが本当に身に染みて実践できるようになる為には、やはり同程度(この場合なら3ヶ月ほど)の訓練期間を要すると考えるべきなのです。
この部分の理解が無いと、狼からブタに逆戻りした時に、必要以上に悲観したり、簡単に諦めて完全な、
「元の木阿弥」
に戻ってしまったり、或はそれまでの手法を、そっくり別のものに置き換えたりしてしまいます。
何度そういう事を繰り返しても、同じ所(=ブタの棲家)をグルグル回っているだけで、なかなか新たな段階の扉を開く事にはならないのです。
「元の木阿弥(後編)」に続く
人間である以上、最初は誰でもブタトレーダーです。
ブタで一定期間トレードを繰り返す事で、トレードに対する理解が生まれ、学習の効果もあって、やがて狼トレーダーに生まれ変わろうと決意する日が来ます。
でも、決意したその日からあっさりと狼トレーダーに変身できないのが人間である、という事を覚えておいて下さい。
ブタなトレードを繰り返してきたトレーダーが、ある日を境に狼トレードの実践者になる事を決意したとしても、やはりどうしても、
ブタと狼の間を”行きつ戻りつ”
という期間を避けては通れないのです。
そしてこの期間も、我慢強く、少しでも狼である割合を高め、少しでもブタに戻らないように自分を律し続ける事で、次第に狼パターンが支配的になっていき、次第にブタパターンが減っていき、その結果として、自分にとって自然なトレードをすれば、自動的に収支プラスが積み上がるような狼トレーダーへの変身が達成できるのです。
ローマは一日にしてならず
狼トレーダーに変身するのも、決意をしてすぐ変身できるのではなく、ブタであり続けた期間に見合っただけの一定の期間訓練を経て、我慢強くブタの割合を減らしていく事で、徐々に達成できるのです。
この「徐々に」という部分が理解できず、簡単に全てをブチ壊して「振り出しに戻ってしまう」と、いつまで経っても狼になりきれない、と言う事になってしまいます。
「元の木阿弥(後編)」に続く
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