勝ちトレードと負けトレードの両方がルール通りに完結出来て、初めて収支をプラスにする事ができます。
クルマの左右のタイヤと同じで、両方が揃って始めてちゃんと前に進みます。
ところがブタトレーダーは、エントリーしたトレードは全て勝つ事が前提になってしまっていて、負けた場合の事は「その時になって考える」といった、
「忌避(きひ)」
の心理状態のままで頑張ります。
これでは、いつまで経ってもデイトレがスキルまでにはなり難いです。
このあたりを証券会社等はよく解っていて、自社の新米デイトレーダーにいきなり、
「勝て。すぐに利益を出せ!」
なんて無茶な命令をしたりはしません。
まずはルールに従って、出たり入ったり(エントリーとエグジット)がスムースに行えるようになるまで繰り返し練習させます。
その塩梅をスキルとして身につけた上で、より優位性のあるトレードを訓練していくので、個人トレーダーよりずっと「プロ」に育つ確率が高くなるのです。
エントリーとエグジットをスムースにする為の訓練の一例として私のレポートで「スクラッチ」を紹介しましたが、
「勝ちに執着し、負けを忌避する」
というありがちな心理に基づくデイトレから自分を引き離せれば良いだけなので、訓練の方法は他にもいくらでもあります。
例えば、エントリーは適当で良いですから、まずポジションを取ります。
そして3分でも5分でも、予め予定した時間が経ったら、秒単位で正確にエグジットします。(利益を求めるデイトレではないので、可能な限り枚数は小さくして下さい。寄り直後等は危険なので、比較的安定した時間帯から試してみて下さい。)
当然、勝ったり負けたりするでしょうが、一切利益に期待してはいけません。
3分とか5分程度の時間なら、怯えるほどの損失も発生しないでしょう。
手数料損くらいなら御の字(おんのじ)です。
「規律に従ってデイトレする」
という事を実際に体験する訓練です。
繰り返す回数によって多少のコストがかかるかも知れませんが、非常に効果的な自主トレですので、ぜひ試してみて下さい。
と言っても、こんな事ができる意識の高いトレーダーは全体の1割未満だと思います。
でも、その中から「プロ」に育つ人の数の方が、残り9割の中から「プロ」に育つ人の数より多いと確信します。
あなたは、そうは思いませんか?
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