昨日の続きです。
私の信じている事を書きますが、これが「絶対」という訳ではありません。
(私自身としては、「絶対」にも等しいものですが・・・)
「そういう意見もあるのか?」
程度に読んで頂ければと思います。
一番右端のローソクは1月21日(水曜)のものですので、お間違えなきように。
買い 3107 13:39 351 ロスカット 346
質問者のYさんは、日足を見ないでデイトレされているとの事。
「じゃあ、何を見てるのか?」、くらいに疑問です。
ザラバに見るチャートの半分以上は日足です。
残りが5分とか30分とか、自分が得意にしている時間枠の分足チャートになります。
予習の時は大まかに、6割が日足で週足と月足が2割づつくらい。
まず、分足を見る必要はありません。
(銘柄の分足チャートの「綺麗・汚い」の確認くらいはしますけど。)

このチャートを一目見れば、現在は、・ゆるやかな下げトレンドの途中・今年に入ってからはレンジ内のもみ合いという事が見て取れます。
この銘柄を買うとすれば、1本引いた「下げトレンドライン」の上側に寄りついた時だけです。
「下げトレンドライン」の下に寄りついたという事は、「下げトレンド継続」の可能性が濃厚だという判断になります。
チャートには書き込んでませんが、「水平な下値支持線」があるので、これを割り込めば「売りもアリ」です。
351円というエントリーの位置は、「350円という心理的抵抗線を超えてきた」という理由があったと考えられますが、日足でみれば上記説明の通り、買いでもなければ売りでもない、デイトレなら売買対象外チャートです。
念のために分足でチェックしてみると、9:30に353円という上値抵抗線が作られてしまっているので、その下での買いはテクニカル的にに意味があるとは思えません。
沢山書きましたが、もっとシンプルに、
「前日のローソクの範囲内では売買しない」
というルールに従うというのも、簡単で良いでしょう。
現在価格が前日の価格レンジの中に有るという事は、
- 上がるか下がるか、テクニカル的な根拠が無い
- 上がるとしても、すぐそばに上値抵抗線
- 下がるとしても、すぐそばに下値支持線
という事で、手を出さないのが無難です。
売り 6503 13:11 451 ロスカツト 454
だから、この銘柄を売るのであれば、下値支持線より下に寄りついてほしいところです。
ところが実際にはこれら下値支持線の上で、しかも450円という心理的下値支持線の上に寄りついています。
こういう時は、なかなか450円すら割れにくいものです。
なのに、451円で売りエントリーというのは、ついつい「上がりそう、下がりそう」で売買してしまう、思いつきトレードであり、やればやるほど資金が減っていきます。
しかも、前場で450円という安値を記録し、それが下値支持線になっている訳ですから、後場の451円での売りというのは、2重3重に逆優位性エントリーです。
買い 6758 13:31 2010 ロスカット 1994
3107と同様に下げトレンドラインが見えるので、この線の下では買わないのがセオリー。
また、寄り付いた位置は「底割れ?」みたいな位置であり、誰もが「ゾッ」とし、「ホッ」とはしても、「上がりそ~!」と買いパニックにはなりにくいです。
また前日は「十字」ですが、エントリーポイントもこの十字の範囲内になっています。
3107と同様、エントリーしない方が無難です。
買い 6674 13:54 538 ロスカット 531
このトレードの場合、「前日の高値をブレイクで買い」という根拠でしょうか?
それは良いとしても、エントリーした位置が、当日の安値から30円以上も上である事が頂けません。
この銘柄の今年に入ってからの「1日の平均値幅」は30.3円。
Yさんのエントリーポイントはこの30円を超えた位置です。
当然もっと上がっていく場合もありますが、確率的には「高値掴み」になる可能性の方が高く、こんなに上がってしまった後で買ってはいけません。
4つのトレードを見てみた訳ですが、これはまだ仮免許以前の段階だと思います。
つまり、実弾でトレードすれば、どんどん資金が減る一方のトレードです。
「口座に資金を入れて、注文ボタンをポン!」
トレードは、資金さえあれば誰でもすぐできますが、トレードで稼ぎたければ、ある程度の勉強と訓練が必要です。
他のどんな職業でも同じですが、訓練期間中は「稼ごう」としてはいけません。
タクシー運転手でも、ジャンボのパイロットでも、外科医でも、彫刻家でも、教師でも、弁護士でも、競馬の騎手も、コックさんも、力士も・・・
どんな職業でも、稼ぐ事を前提としない「訓練期間」を経て、プロとしての活動を開始します。
なぜデイトレーダーだけが、いきなり我流で挑戦して、そのまま稼げるはずがあるでしょうか?
「訓練期間」という認識がなくても生き残れる場合もありますが、「訓練期間は必要」という認識の下で資金を守りながら訓練した方が、生存率が向上する事は間違いありません。
お金を稼ぐ為にデイトレーダーになるのは間違ってはいないのですが、単に
「デイトレを繰り返せばデイトレーダーになれる」
という考え方は、ほぼ完全に間違っています。(私の初心者時代は「訓練期間」の認識が無かったので、しっかり300万円と1年という時間を無駄にしました。初期資金がもっと少なければ、当然退場という事態もありえました。)
まず「デイトレ」というゲームのルールを勉強し、勝ち方を覚え、訓練する事が先決であり、当面はお金の事は忘れた方が良いです。
「おれは、デイトレというゲームの勝ち方を知っている。」
と思えるようになって初めて、お金を賭けるとリターンが期待できる状態となります。
ゲームに勝つか負けるかわからない状態でお金を賭けるのは、デイトレではなくギャンブルです。
[デイトレの質問メール、テクニカル分析で回答しました(1)]から読む
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