殆どのデイトレーダーは孤独なので(客観的な判断基準となる比較対象を持たないので)、日々自分が行っている事が即ちデイトレだと信じて疑わない傾向にあります。(私も毛ほども疑わなかったクチだし、まあ無理も無いのですが・・・)
少々負けても、それは自分が未熟(=経験不足)だからであり、更にデイトレを継続していけば、次第にデイトレに慣れて行って、いつか未来のある日を境に勝ち組に移っている自分を夢見て頑張り続けます。
でも、私が自分の経験も踏まえて断言するのですが、回数を重ねる事でレベルが上がっていくトレードというのは、予習の質や量、チャートの読解力、タイミングを捉えて発注できる機敏さなどのデイトレを構成する各要素のそれぞれが一定の水準を満たしている必要があり、その水準を満たしていないトレードをどれだけ繰り返そうが、そのデイトレーダーが期待するような成長は見込めない可能性が高いのです。
これは非常に厳しい事実であり、俄かには受け入れ難く感じる方も少なくないと思われます。
でも、デイトレにあこがれてマーケットに意気揚々と参入してくるトレーダーの殆どが半年も経たないうちに退場していくのは、この受け入れ難い事が(残念な事に)事実そのものであるからだと思うのです。
週間プラスが達成できているか否か?
これだけで判ります。
1週間単位だと、たまにはマイナスの週があるのも仕方ない場合もありますが、それが2回以上続くというのは、トレードのどこかに大きな欠陥を抱えている可能性が高いです。
その欠陥部分がどこにあるかは、デイトレーダー毎に違うはずです。
本能の言いなりみたいなレベルのトレードもあれば、かなり高水準で、本当に「あと一歩!」みたいなレベルのトレードもあるでしょう。
でも、2週連続でマイナスなら、そのまま継続する資格の無いトレードをしていると(私は)思います。
部屋にこもって一人ぼっちで格闘してるから、大事な事が分らなくなってる場合が少なくないと思います。
誰しも自分一人でトレードを始めれば、自分は初心者には違いないし、初心者が負けるのも仕方ないし、それが有る程度続くのも仕方ない事に思えるでしょう。
トレードを継続する以外に、トレードと触れ合う術を持たないという切迫感もあるでしょう。
でも、あえて言わせて頂くなら、一定期間で収支がマイナスのトレードをしてしまったら、一度自分のトレードを全てバラバラに分解して、弱点を全て洗い出して克服を誓うと同時に、自分の持つ強みが本当に機能しているのかどうかを見極める検証を開始し、確率的な裏付けが得られるまでは実弾を控えるべきだと思います。
これは、厳しい事を言っているようで、実は当たり前の事でもあります。
デイトレを一定期間繰り返して「収支がマイナスになる」という実験結果を得たのだから、「収支がプラスになる」ような改善を加えてから実弾に復帰する。
これほど当たり前の事なのに、実弾を止められるトレーダーは極めて少数派です。
そういう無謀なデイトレを繰り返しても、1年や2年生き続けられる資金力のあるトレーダーなら、遂には収支がプラスになるトレードにたどり着ける場合もありますが、さほどの資金も無いトレーダーほど
「生活がかかっている」
という理由で、資金が磨滅するまで迷走し続けてしまうのです。
デイトレーダーとして自分を鍛錬するというのは、単にデイトレを繰り返せば良いという考えは捨てるべきです。
繰り返すトレードには一定の質が求められるのであり、その質のレベルのトレードが身に着くまでは、デモトレやペーパートレ、或いはできだけ少額でのトレードに限定するべきです。
なぜなら、マイナスが積み上がっていくようなトレードは、繰り返せば繰り返すほど上達とは反対に、あなたに負け癖を定着させてしまうのです。
負けが込んでくると、「次もまた負けるのでは?」とビビりますよね?
そして案の定負けたりすると、「ア~、やんなきゃ良かった。チクショウ!」と思う。
こういうデイトレに対してネガティブなイメージが潜在意識に、回を重ねる毎に深く深く刻み込まれていくのです。
「思考は実現する」
というフレーズを聞いた事が無い人はまずいないでしょう。
世に溢れる成功法のかなり大きな部分は、このフレーズの息がかかっているはずです。
あなたが心の底から強く念じた事は実現化するという考え方です。
宗教と同じで、信じない人も多いが、信じる人もこれまた多い。
私は勿論、信じる派です。だから、
「いつかは、カリスマ・デイトレーダーになるのだ!」
と念じるのも、効果があるかもしれません。
でも、その繰り返しているトレードが収支マイナスに傾いているのでは、カリスマ・デイトレーダーなんて夢のまた夢である事を自分に言い聞かせているのと同じです。
そして更に恐ろしい事には、潜在意識には善も悪もなく、ただひたすら定着したイメージを実現させ、さらにそれを継続させる力(=本能が持つ恒常性維持機能)があるという事実です。
更に潜在意識パワーの凄いところは、何かあなたが新しい事に挑戦しようとしても、潜在意識はあなたが変わる事に反対し、現状維持する方向に強く導きます。
何か素晴らしい手法を手に入れて、あなたはやる気満々になっているのに、あなたの潜在意識は
「そんなもの、どーせ駄目!デイトレは負けるものって決まりがあるんだから」
と決めつけてくる訳です。
顕在意識が氷山の水面から出ている部分とすると、潜在意識は水面下に沈んでいる部分ほど大きいと言われています。
その潜在意識がまだトライする前から「駄目に決まってんじゃん」と決めつけてる訳ですから、どんな手法も真価を発揮するチャンスがありません。
長くなりすぎましたので、次回あらためてまとめとその対策を書く事にします。
最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。
次回をお楽しみに・・・
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