100年に一度の・・・(4)

今度は、日経平均の週足です。
緑の線は、20週移動平均線。

昨年10月の7000円ギリギリの安値まで下がらずにダブルボトムを形成して底を打つシナリオも無いではないですが、テクニカルの教科書的に見ると、

「下げトレンドにおける、ペナント下方ブレイク」

の方が可能性は高いように感じられます。

さて、今日の1冊は大竹愼一さんです。
そこらへんの銀行の抱えているファンドより多額のファンドを1人で管理しているというキャリアがセールスポイントの現役ファンドマネージャー。
著書も多数ありますが、どれもこれも「超」のつく辛口です。
藤巻健史さんのほのぼの路線とは対照的に、かなり刺々(トゲトゲ)しい文章ですが、その語り口は自信満々で説得力があります。
今回の金融危機が「アメリカのサブプライム問題を発端としている」とする書籍が殆どですが、本書では、日銀の低金利政策が円キャリートレードという投機を促進する原動力となったことが、この金融危機の元凶であるとしています。
また、日本の金融機関は欧米のに比べて、サブプライム問題による損失が軽微であるとするのが大方の分析ですが、本書に限っては全くそういう見方はしておらず、

「みずほは潰れるのではないかと思っている」

という意見です。
これが本当になるか、バブル(日本の)崩壊以来、金融庁が日本の金融機関が危険な投機に走らないよう監督していたので、損失も抱えていないのか、現在のところどちらが正しいのか、私にはまるで判断できませんが、少なくとも今回の金融危機について本屋の本で調べたいと思ったら、欠かせない1冊だと思います。

ただ、鋭い切り口の分析は前半までで、後半は急に力が抜けて世間話みたいになってしまうのが残念と言えば残念です。
と言っても、「前半部分だけでも、本代の元は十分取れただろう」という大竹さんの自信の現れと読む事もできますが・・・?

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