デイトレ(スキャルを含む)初心者を待ち構えている最初の関門が、
の本能にある事は既に述べました。
そして、ある程度週間プラスを実現できて「私は勝てるv(^o^ )」と思えるようになったデイトレーダーを待っているのが「スランプ」です。
これは、誰でもなるし、何度でもなります。
なぜなら、ここにも新たな本能の罠が仕掛けられているからです。
人間には、眼の前で現に起こっている事に対しては、それがどんなに奇跡的な事であっても「あたりまえ」と認識し、不思議にも思わなければ「何故か?」と考えたりもしない性質があります。
「どういう仕組みでスマホは、つながるのか?」
ちょっと調べればわかるような事でさえ、正確に知ってる人はスマホを使っている人の1割以下でしょう。
「どうやって、最初の生命が誕生したのか?」
考えた事もない人ほど簡単に「偶然だろ?」と答えます。
(深く考えている人ほど「沈黙」します。)
確かに、眼の前で現に起こっている事の「理由」を深く考えたって、得する事なんてめったに無いし、「考えるだけ時間の無駄」と割り切れるからこそ、毎日を支障無く生活できているという一面も否定はできません。
殆どの参加者が「自分だけは大丈夫!」で資金を霧散させている中、コツコツと努力を重ね、ついに「週間プラス」を達成できるのは、全トレーダーの中でも極めて限られた割合となります。
「本能を克服する」という関門を超えると言うのは、誰にでも時間をかけさえすれば達成できるような事とは一線を画しています。
ただ、それを維持するのが、また更に困難となるのです。
なぜなら、コツコツ積み上げてきた努力や研究や節制や規律というものの上に成り立った、まさに奇跡の結晶のような「週間プラス」であるのに、一旦実現できてしまえば、それは「普通の事」になり下がってしまうからです。
人間は誰しも、強欲であり怠惰なものです。
目標があるからこそ努力もできるし、欲望を制御する事もできます。
でも一旦、目標に到達してしまうと、そこで心理的な変容が必ず起こり、それまでコントロールができていた「本能」の数々があちこちで再び表面に出てくる事になります。
- もっと利を伸ばさないといけない
- もっと負けトレードを減らす事ができるはずだ
- トレイリングストップより、裁量注文の方が儲かるはず!
- 予習なんか減らしても大丈夫そうだ
- 逆張りの可能性も試してみないと・・・
ありとあらゆる欲望が、デイトレーダーをあらぬ方向へと導きます。
これらの殆どは「自分だけは大丈夫」のレベルに逆戻りさせられているのです。
なぜ、勝てるようになったのか?
その理由の全てをもう一度思い出し、その全てをそのまま継続させる必要があります。
ちょっと勝てたくらいでいい気になって、そのまま「本能の言いなりトレード」に戻っても勝ち続けられるほど、マーケットは甘くはありません。
確かに欲望があればこそ進歩もあるのですが、進歩というのは苦労の結晶として達成可能なのであって、「俺は勝てる!」という「傲慢による気まま」で得られるものではありません。
- 勝率55%でプラスになったのなら、これからもしっかり45%敗けて下さい。
- 薄利だけど確実な利確が奏功したのであれば、利なんか伸ばさなくて結構。
- 4時間予習していたのなら、あなたの予習時間は最低4時間です。
折角プラスが実現できたのであれば、しばらくは雑念を振り払って、その状態をできるだけ長く維持し、深く体に浸み込ませて下さい。
ついさっきまで、目標に向かって這いつくばるほどの前傾姿勢で登って来た道じゃないですか?
ちょっとプラスになったからって、そっくり返ってたら、簡単に転げ落ちてしまいます。
そこはまだ、本当の頂上に至る過程の「茶店」にすぎません。
まだまだ、これからも前傾姿勢で登り続けなければいけません。
ひたすら前傾姿勢で登り続けてくる登山者のみを、マーケットの女神は頂上で出迎えてくれます。
マーケットの女神は「一貫性ある者」にのみ微笑むのです。
必ず、お返事させて頂きます。
最近のコメント