同じチャートで、更に細かくデイトレポイントを検証していきます。
これらの解説は「私が実際にこれで稼ぎました!」という事ではなく、純粋に後講釈であり、テクニカル分析のサンプルとして紹介しているという前提でお願いします。
過去チャートなので仕掛けた日のローソク足が丸見えですが、仕掛ける時の「寄りついてすぐ」の状態を頭の中に描きながら見て頂くと、練習としての効果は少しアップすると思います。
やや急な上げトレンドに対して、前日はやや大幅な陰線、そして上昇トレンドラインをブレイクし、500円の心理的支持線もブレイクして寄りついたので、当然「空売り」が前提です。
498円で寄付き499円の高値を見た後、498円か497円で仕掛けます。
損切りポイントは501円で良いでしょう。
勝率の高そうなパターンでは「寄り成り」もOKだとは思いますが、寄りついて直後の動きを見てから素早く仕掛ける方が、ギャンブル性の低い、精神的に落ち着いたトレードができます。
買い候補が寄付きから1円も下げる事なく上がり始めたり、売り候補が寄付きから1円も上げる事無く下り始めたのを見てから仕掛ける場合は「追っかけエントリー」である事をよく認識し、リスクが高すぎると思えば諦めの良さも大切です。
下げトレンドライン・ブレイクのギャップアップですが、前日の陽線が長すぎます。
前日が長いローソク足で、当日も同じ方向に仕掛ける場合は「息切れ」になる可能性が高めである認識が必要です。
このチャートだと、他にトレード対象が見つからない場合を除けば「パス」が無難です。
前日のローソクが長い場合でも、下げトレンドがもっと長期間で値幅も大きいのであれば、その値幅との相対的な関係によっては、仕掛ける事もあります。
しかしこのパターンだと、(始め値の位置で)5日連続の下げでトレンド全体の値幅は約50円ですが、その40%ほどもが前日のローソクで挽回されているのですから、あまり期待できない程度のトレンド・ブレイクという事になると思います。
私の場合、寄りついた位置(と前日ローソク足との関係)を重視するので、前日終値割れで寄りついた銘柄に買いエントリーする事はまずありません。
このチャートでも、下落トレンドラインをブレイクしているのだから、前日終値を超えたところで買えば大きな利幅が得られた事になりますが、それは結果論というものです。
ただこの日、日経先物は大幅なギャップダウンをしている割には、三菱UFJは下げたうちに入らないような小幅な値下がりで寄りついているのですから、そこに「何かある」と気付く事ができれば、赤い矢印のあたりで買える人もいるでしょう。
でもそれは、三菱UFJを上得意にしているようなデイトレーダーに限られた事と割り切っても良いと思います。(寄付きのギャップによるトレンドブレイクとザラバの値動きによるトレンドブレイクには雲泥の差があると感じています。ギャップの方がずっと信頼性も安全性も高いです。だからこそ、寄付き前の時間(8:45~)こそ最大限に頑張る事をお勧めします。「トレードは9時を回ってから」というのは、この理解が足りないと思います。)
これは、「トレンドブレイク」と見るにはジミすぎるパターンですが、直近5営業日の高値を毅然とギャップアップで超えて寄りついた点は見逃せません。
496円で寄りついて495円を見て「U時パターン」も出ているのですから、「買い」です。
ただ、500円の上値抵抗線がミエミエでのエントリーなので、エントリーした瞬間はまだ「半信半疑」でも仕方ありません。
でも、こういのがデイトレの大半を占めると思って下さい。
そう、いつもいつも「絶好のチャンス」に出会える訳ではありません。
折角のトレンドブレイクですが、ギャップ幅が許容量を超えています。
私なら「パス!」です。
11月30日のブレイクは既に「後講釈、できてますか?(2)」で詳しく取り上げましたので、そちらをご覧ください。
トレンドラインブレイクで、500円の心理的支持線も割れているのですから、
「絶好の売りパターン!」
と大喜びで「寄り成り」してしまっても仕方ないほどです。でも、あえなく損切り。
テクニカル分析が破綻したパターンです。
こういう事も、たまにはあります。100%はありませんから。
それでも、寄付きで「U時パターン」の確認を心がけている慎重なデイトレーダーならエントリーのきっかけすらなく、損失をまぬがれていますね?
もし前日に損切りをくらっていれば恐怖心を感じる場面でしょうが、逆U字も出ているのですから、デイトレなら「売り」あるのみです。
前日に負けたとしても、テクニカル的に間違ったトレードをしたのではなく、テクニカルが機能しない特別な日であっただけなんですから、引きずっても良い事はありません。
これは「トレンドブレイク」ではありません。
デイトレよりはスイングがお勧めのエントリーです。
前日終値を超えたところ(443円あたり)に逆指値を入れて買い、翌日寄りで手仕舞えば労せずして値幅40円をゲットです。
赤い矢印はトリプルボトム完成のポイントであり、タートルスープの亜流と見る事もできます。
丹念にテクニカル分析をしている人へのボーナスチャンスと言えるでしょう。
(翌日のマーケットサプライズは、さすがに「たまたま」だとは思いますが・・・)
綺麗な下げトレンドブレイクのギャップアップですが、ギャップ幅30円超では無理というものです。
むしろ逆U字パターンでも出れば売っても良いくらいですが、それは「逆張り」ですので、順張りでしっかり利益を出せているトレーダー限定で、そういうの(=如何にもデイトレーダーっぽいトレード)がお好きな方だけどうぞ!
以上です。
今日はここまで。お疲れ様でした。
私も疲れました。
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