自分の手法を他者に説明し、
「なるほど、それなら勝てそうだね?」
と納得させられる事がなぜ実弾トレーダーに求められるかというと、そうした論理的な説明を他者にする事すらできない人は、自分の虎の子の資金をリスクに晒(サラ)す事が自己矛盾そのものになってしまうからです。
それでも尚、実弾トレードをせずにおれないトレーダーの心境は、サラ金でお金を借りたその足でパチンコ屋に入っていくギャンブル中毒人間の心境と変わり有りません。
「私は、ギャンブル中毒なんかじゃない!」
というのは、自分の手法に合理性があり、過去データに対しても確率的な「優位性」の裏付けがあってこそ断言できる事です。
・ポジションを取っていないと、時間を無駄にしているように感じる。
・逆に、ポジションを取った直後からそのエントリーを後悔したり、そのエントリーの正当性を裏付ける情報をネットで探しまわる。
・少しでも利益が出ると「助かった~」とばかり、薄利で利確してしまう。
・マイナスになると「マイナスになったのだから、プラスに反転する事もあるだろう」みたいな、まるで意味不明な事を考えながら悶々と時間を過ごし、デイトレーダーから簡単にスイングトレーダーに鞍替えしてしまう。
上記は「疑似トレード」であって、トレードと呼ぶに値するものではありません。
デイトレがスイングトレに優っているとか劣っているとかの問題でもありません。
過去データの上に確固とした確率的に「有意」な手法を持ち、それを淡々と行使していけるトレーダーには、多少の凸凹はあるものの、着実な右肩上がりの収支曲線が彼の後をついていくでしょう。
時として連敗する事もあり、まとまった額のマイナスを発生させる場面にも、必ずと言ってよいほど出会うはずです
それは、稼げるトレーダーに対するマーケットからの不可避の試練です。
たまたま数学的に「ありうる」範囲で起こった事にすぎないのか、それともマーケットそのものが変わりつつあり、自分の手法そのものを見直す時期にきているのか、これを真剣に分析・研究できないのなら、いつでも「退場」を食らってしまう可能性があります。
マーケットからの予測不能な試練に対して生き延びられるか、或いは退場してしまうかは、どのような手法を用いているかとは実は殆ど関係がなく、普段からのマネーマネジメント(資金管理)次第であると言えるでしょう。
常に変化していく市場に対する方法論的な柔軟性と、どのような変化をも受け流す事ができるだけの「余裕」を備えた資金管理、この二つの要件が揃ってはじめて「プロ」という事ができると思います。
でもそれは、キャリアの長さとか経験の有る無しよりも、デイトレーダーの「意識」次第の事であり、その気にさえなれば、あなたも今すぐにでも変われる可能性はあると思います。
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