夜明け前が一番暗い?(6)

今回のサブプライムショックは、1990年頃に日本で起こったバブル&クラッシュと良く似ています。
というか、原理的には「同じ」です。
ご近所や親戚、友人、兄弟、みんながみんな「値上がり確実」なものを借金してでも買っているのを見たら、あなたも、借金してでも買いたくなります。
いつまでも値上がりして、値下がり懸念のないものなんて、実は存在しないのですが、そんな理性をかき消す勢いを持っているのがバブルです。

原理的には殆ど同じもいえる日本のバブルとサブプライム問題ですが、バブルクラッシュに伴う痛みの大きさは、サブプライムの方が何倍か大きなものとなります。
サブプライムで損失を巨大化させた最大の理由が「債権の証券化」というトリックです。
人にお金を貸せば、債権(負債)が残ります。
人にお金を貸すのが仕事である銀行も、無制限に負債を増やす訳にはいかないので、どこかで貸出にブレーキがかかります。
ところがアメリカの先端金融テクノロジーは、このブレーキをアクセルに変換する秘術を発見してしまいました。
様々な債権を組み合わせていたら、新たな金融商品として成立し、販売できる事がわかったのです。
それまでは負債だったのに、バランスシートからこれを追いだすだけでなく、新たな資金調達の道が開ける事になりました。
なんて画期的な発明でしょう。
例えは悪いですが例えば、負け馬券を小切手に変換する方法を発見したようなものです。
しかも、ムーディーズやスタンダード&プアーズとかいった一流の格付機関が「AAA」や「AA」の太鼓判を押してくれるのです。
売る方も買う方も、安心して売買できます。
まさに「悪魔の発明」の金融版です。
一気に全米の金融機関にまん延してしまいました。
更にヨーロッパの金融機関にもまん延してしまいました。
だって「AAA」なんですから・・・

ところがこんなに美味しそうな金融商品なのに、食べそこなった国がありました。
日本です。
バブルクラッシュの後遺症で、まだ思うように動けないのが結果として幸いしました。
全く影響なかった訳ではありませんが、シティやメリルやリーマンが食らった損失に比べれば微々たるものです。
特に優秀だったからという訳ではないのが残念ですが、とにかく結果だけ見たら「勝ち」が日本の金融機関に転がり込んできた感じです。

野村がリーマンの「おいしいところ」を買収する話が進んでいます。
三菱UFJがモルガンに出資する事が決まりました。
これらは、日本の金融が「勝ち組」としての取り分を受け取る最初のサインです。

AIGのピンチで、すわ「クレジットクランチか?」と全世界が震えあがりましたが、なんとかそれが回避できてみると、(それまで忘れられていた)日本の金融の優位性が見えてきました。(「ババを掴んでない」というだけの優位性ですが、これが今の地球では実に大きいのです。)
金融をきっかけとして、少し空が白んできたような・・・?
(気のせいかも・・・?)

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