先物トレード再考
「デイトレード大学」、この本を既に読まれた方も多いと思います。
私も5~6回は読んだと思います。
プロとして必要な考え方等、なかなか参考になります。でも一つ、心の隅で反発する気持ちがあって、今日まで紹介しませんでした。その反発を感じるところとは、
「現物とは、先物のカスみたいなもの」
という筆者(岡本 治郎氏)の考え方でした。「それはちょっと、ヒドイんじゃない?」という感じ。更に、先物のレバレッジが大きすぎて、よほどリスクマネジメントがしっかりできていなければ危険すぎるという考えが、私を消極的にしていました。
でも、あるe-Bookを見せてもらった事がきっかけとなり、先物についての私の先入観が変わりつつあります。どんな事にもメリットとデメリットがあり、先入観だけで判断する事は、少なくとも「合理的」ではありません。
「先物トレードのメリット」
(高いレバレッジ)現物のレバレッジが1倍。信用取引のレバレッジは約3倍。ところが、先物トレードのレバレッジはなんと30倍以上になります。仮に資金が100万円とすると、現物では100万円までの株が買えます。信用だと、約300万円分の売買が可能になります。そして先物だとそれが、3000万円以上の勝負ができる事になります。先物で1枚買いで入って、僅か1Tick取るだけで10x1000=1万円の利益となります。
(自由な回転売買)資金の少ないデイトレーダーは、反対売買を行えば証拠金が回復するという理由から、「現物買い一本槍」でのループトレードをしている人が少なくありません。「買い」だけで、且つ毎回異なる銘柄で勝負しなければなりません。これって、もの凄く勝つのを難しくしていると思います。だから、私はループトレードをお奨めできません。一方信用取引であれば、売りからも入れるのでチャンスは単純に現物の倍あります。そして、自己資金の3倍まで勝負できます。ただし、当日中は反対売買しても建て余力は回復しないので、仮に100万の自己資金であれば、300万程度の売買で、その日は打ち止めとなります。ところが先物トレードの場合、証拠金の範囲で回転売買が無制限に可能なのです。
(日経ミニの登場)先物の売買は1枚、2枚と枚数単位です。個別株で一般的な1000株が、この1枚にあたります。1枚約50万円の証拠金が必要となります。個人先物トレーダーの殆どが「1枚」単位で売買しています。1枚買建てたとすると、今日だと1700万円以上のポジションを持つ事になります。例えば昨日の終値ブレイクの17610円で仕掛け、感覚的抵抗線の17700円の一歩手前、17690円で手仕舞いしたとしても、8万円の利益(税、手数料別)です。現物株50万円で8万円の利益を上げるのがどれだけ大変かを考えれば、先物のレバレッジの凄さが理解できるでしょう。しかし、簡単に8万円儲かるのであれば、簡単に8万円損するという事です。現物株で一度1700万円仕込む事を考えれば、容易にその怖さが想像できるでしょう。ところが、去年の7月から「日経mini」という商品が登場しました。日経先物の特徴そのままに、取引単位が10分の1になります。勿論証拠金も10分の1です。5万円ちょっとの証拠金で約170万円のポジションを持つ事が可能になります。170万円程度のポジションなら、許容範囲のトレーダーも少なくないでしょう。上記の売買例でいうと、5万円台の証拠金で8000円の利益となります。
(その他のメリット)オプションの売買ができるとか、流動性がべラボーに高いとか、日経先物は絶対倒産しないとか、その他にもメリットは多々ありますが、まずは上記の内容が理解できれば十分でしょう。
「先物トレードのデメリット」
先物のメリットは、そのままデメリットにもなりえます。「諸刃の剣」です。資金効率が信用取引の10倍以上になるかわりに、破産するスピードも10倍以上になる可能性があります。



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