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マネー力(2)

一軒の家を想像して下さい。
お父さんとお母さんと子供2人と、お爺ちゃんとの三世代同居家族です。
このお父さんの年収が約800万円。
ま、中流は問題ないレベルです。
ところがこのお母さんがとんでもない浪費家で、お父さんの年収だけでは足りなくて、毎年600万円ほども借金するのです。
800万円の収入しかないのに、毎年1000万円をゆうに超える贅沢を繰り返しているのです。
当然のように怖いお兄さんが取り立てに来るのですが、その支払も借金でするというありさま。
で、たまりにたまった借金の総額が1億円!
この家はもう、破綻が決まったようなものですよね?

この家、私の事を書いたんじゃありませんよ。
しかしまた、あなたとも全く無縁という訳でもありません。
この、どう考えても夜逃げ寸前の、借金まみれのこの家が意味するものは?

日本政府です。

上に書いた金額を1000万倍すると、日本政府の家計に大体該当します。
国と地方の税収が合計で約80兆円。
一方、赤字国債やらなんやら、様々な借金を合わせると年間で約60兆円。
その借金が積もりにつもって1000兆円を超えたのが、日本政府の台所事情です。
(上記金額は概算であり、年度によっても計算の仕方によっても微妙な差はありますが、大雑把なイメージとしては、ほぼこんな感じです。)

一般の家なら破綻するが、日本政府なら破綻しない。

という論理は成り立ちません。
破綻する時は破綻します。
つい半世紀チョイ前、第二次世界大戦の敗北で破綻したじゃないですか?
決してありえない事などではありません。
破綻しない為にはどうすれば良いのか?
借金するのを止めて、返済していかなければなりません。
でも、そんな事は誰でも解っているけど、年収800万で1億円の借金は返済できない事も誰でもわかる事です。
(日本国民が、北朝鮮人民並みの生活水準で我慢できるなら話は別ですが、、、)
ところが、この家がなぜこんな状態でも毎年何百万円と借金できるのかというと、実はお爺ちゃんが一億円以上もタンス預金しているからなのです。
国家レベルに話を戻すと、中高年を主とする個人資産の日本全体の合計が軽く1000兆円を超えているので、それと同等規模の借金がありながら、とりあえずは破綻を先送りし、経済大国のふりを続けていられるのです。
とはいえ、借金もここまでくると、殆ど「待ったなし!」です。

もしここで、インフレーションが起こったら、どうなるでしょうか?
それも、年率100%を大きく超えるハイパーインフレが起こったとしたら?
どんどん円の価値が下がって、吉野家の牛丼が1杯38万円という事になったら?
そりゃもう、赤字国債も紙切れ同然となり、国の借金も棒引きとなります。

とても考えられない、私の作り話に思えるかもしれませんが、年収800万で1億の借金を作ってしまったら、そのまま何十年も穏やかにその状態を継続して畳の上で死ねると考える方がよほどの作り話です。
今のところは気配もありませんが、政府が経済をインフレに誘導して、借金の目減りをもくろむというシナリオは、実は非常に現実的なものです。
ただし、インフレに誘導されてインフレ率1000%などという事になれば、個人の現金資産も10分の1となってしまい、これはこれで、やっぱり国家破綻といっても差し支えない地獄絵図が繰り広げられてしまいます。
こんなの、全くの否現実的な事と思われるかも知れませんが、ここのところ、「政府紙幣」という言葉を耳にしませんか?
「お金が無いから、政府で印刷して配っちゃおう!」
というヤツです。
こういうのも、政府が本気で乗り出してきたら、インフレ誘導だと思います。
森永卓郎さんなどは大賛成してますが、私はやっぱり慎重になるべきだと思っています。

あの家のお父さんの気持ちになって、どうやったら借金が返せるか考えてみて下さい。

お爺ちゃんの資産を相続させてもらうのが一番簡単確実ですよね?
ところがこのお爺ちゃんは頑固で、絶対に預金をおろそうとしてくれません。

じゃあ、どうするか?

お父さんは、お爺ちゃんを殺す訳にもいかないので、ネコババを画策します。

政府は、国民を殺す訳にもいかないので、国民の資産のネコババを画策します。

「そんなバカな!」

ところが、そうでもないのです。
この本では、既に2004年に政府がこれを実行しようとし、未遂に終わっていると言っています。 (P.87)
私もついつい油断しがちですが、それこそが日本の国民全体が抱える問題・弱点でもあります。
この本を読んで、マネーとは「円」と同じではない事に気づき、世界最低レベルにあるあなたのマネー力を少しづつでも上げていって下さい。
(マネー力とデイトレ力は、また別です。マネー力の中の極小さなカテゴリにデイトレ力が入ります。私のマネー力も、ホントにまだまだ日本人レベルである事を痛感しました。)
この記事で紹介したのは、この本のほんの一部にすぎません。
騙されたと思ってでも良いですから、ぜひご一読を。



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コメント (4)

M:

うお!、サイトが綺麗になっていますね。
違うところを開いたのかと思ってびっくりしました。
最近はザラ場が萎縮しているような感じで、本当に取りにくいです。
逃げ足を素早くして何とかやっております。
大前さんの本、リンク先から買いますね。^^

今日、サイトの色を変えてみたら、とんでもない事になってしまい、慌てて元に戻しました。(何人かには見られてしまったはずですが、、、)
これまでの配色は、ジミで気の抜けたビールみたいだと思ってましたが、意外とよく選ばれた色の組み合わせだと気づくことができました。
でも、全く元のままでもつまらないので、ホントにちょっとだけ変えてみたのが現状です。
でもまさか、気付いてくれる人がいるとは!!
色彩にとても敏感な方なのですね?

GDP成長率が戦後最悪になっても、時の財務・金融大臣が世界に恥を晒してクビになっても、株価が殆ど下がらない。
もう、この程度の悪材料では下げるに下げられないほど、異常なまでに売り込まれている。
かといって、買う材料もなければ買い手も不在。
本当に難しい状態になってきています。
私は、大底はまだこれからだと考えていますが、みんながそう思っている時こそ大底の可能性もあります。
こういう時に焦っても仕方無いので、じっくり普段できない勉強・読書をしてみるのも悪くないと思います。
ここ3ヶ月間の間に読んだ本の中ではダントツにお勧めです。
感想をお待ちしています。

ジャント:

こんにちは^^はじめまして

そもそもお金は、銀行家が発行した貴金属の預り証を人々が交換して支払いにあてた行動を見て紙幣を発行したのが始まりですね。
その預かっていた貴金属をその所有者(権利者)の知らぬところで無断に使ってしまって今現在本当に金庫にあるのか?というと怪しいです。
かつてアメリカが国民からゴールドを接収しましたが、そのゴールドも金庫にはもうない、とも聞きます。
FRBという民間の銀行が無から紙幣というお金を生み出しアメリカ政府に借金をさせてます。
政府が契約不履行すればV字回復するのに・・
日銀ですらJPモルガン関係者がいるのをみてもわかるとおり、アメリカしいてはヨーロッパの言いなりですからね。

難解なコメント、ありがとうございます。
もうすこし噛み砕いて書いて頂くと、助かります。
これからも、よろしくお願い致します。

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